チェコ「ヴァルチツェ城(Zámek Valtice)」の思ひで…

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 【訪問日:2017年8月】


観光の時間です.
今日はチェコの「ヴァルチツェ城(Zámek Valtice)」でお散歩です.

 

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チェコ南東部,オーストリアとの国境近くにある世界遺産【レドニツェとヴァルチツェの文化的景観】をお散歩します.the Garden of Europeと言われ世界中からその美しい景色や庭園,贅沢な建築物,ワイン(Moravian wine)を求めて人々が集まってきます.


今回はバロックスタイルのお城ヴァルチツェ城(Zámek Valtice)をお散歩です.ネオゴシック様式のレドニツェ城(Zámek Lednice)のお散歩もご参照ください.

 

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain ヴァルチツェ城

レドニツェ城から10㎞ほど離れたところにあるヴァルチツェ城.もともとは12世紀頃パッサウ(Passau)司教によって建てられたゴシック様式のお城だったそうです.
こちらの城もレドニツェ城と同様にリヒテンシュタイン家の居城として使用されていました.17世紀末から18世紀前半にかけて大規模な改築が行われ,バロック様式の装飾が施された現在のような姿となりました.一族の富を象徴する装飾やインテリアはとても美しく豪華です.
Baroque theatreもあり,ガイドツアーで見学できるのだとか(チェスキークルムロフ城のバロック劇場もご参照ください.).

 

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こちらはお城周辺の地図.中央のちょっと右側に位置している①がインフォメーション/チケットオフィスです. 

 

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城を中心にハーブガーデンやワインセラー,凱旋門のようなアーチ状の建築物(Diana´s Temple)があります.24時間前までに見学ツアーを申し込む必要がある施設もあります.

城に着いたのは16時ごろ.

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《わん》「まだ見学できるかな!?インフォメーションへ行ってみよう!右側にあるはず.」

インフォメーションで見学ツアーを申し込んだところ16:15からのツアーに参加できることとなりました.7月と8月は毎日,9:00-17:00の営業です.最後のツアーだったのでしょうか!? 参加者はおさんぽわんこたち以外に5人くらいしかいませんでした.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain The main guided tour(basic tour)

ヴァルチツェ城もレドニツェ城と同様にガイドツアーのみでの見学.
ベーシックツアーの料金は160Kč(2018年は180Kčになっていました).約1時間で20ほどの部屋を見学できます.ガイドはチェコ語で,英語のパンフレットを貸してくれます(英語でのガイドは320Kč).

ガイドツアーの開始場所は1st floor.つまり,階段を1階分上ったところ(日本の感覚で2階)が集合場所です.靴の上からスリッパをはいて参加します.

 

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リビングルームや宴の準備室としても使われた謁見室(Audienční sál).タイル製暖炉の横には皿が飾られていました.日本の伊万里焼だそうです.

18世紀後半から保存されている花柄の壁紙の部屋にはアロイス2世の銅像があります.

 

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《ころ》「...これかなぁ?」この人が(もうひとつの城)レドニツェ城をネオゴシック様式に改築しようと決意した裕福な侯爵です.

赤い生地の壁紙が張られた部屋は皇帝の広間 (Císařský salón).

 

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皇帝が客を迎えたり会合を開いたりしたそうです.いろんな種類の石をはめ込んで作ったテーブルも綺麗でした.

喫煙の間(Kuřácký salón)から見える外の景色.

 

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ヴァルチツェ城庭園は広いです...

ダイニングルーム(Jídelna)はヴァルチツェ城内で最も格式の高い部屋とされています.

 

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白色と金色で統一されており優美な部屋でした.窓上部に見られる楽器をモチーフにしたレリーフも特徴的です.
ヘラジカの角などで装飾された珍しいシャンデリアの下がる娯楽室(Herna).

 

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カードゲームやチェス用のテーブル,青い椅子もかわいいですが,この部屋は最近になって発見されたものがあります.それは奥に写るガラス.実はガラスの引き戸です.長い間,引き戸だとはだれも気が付かなかったのだとか!! ガイドのお姉さんが“ガラスの引き戸”を動かしてくれました.ちょっと開いた状態で写真に写っています♪

女王の寝室(Ložnice kněžny)のベッドの上には有名な聖母の絵が飾られています.

 

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見たことある人も多いと思います.イタリアの有名な画家ラファエロの絵画の複製ですが,オリジナルと同様に銅板に描かれているそうです.


祈祷室の窓からみた城の礼拝堂.

 

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天井には一面に美しい絵が描かれていましたよ.祈祷室は礼拝堂の高さの中央部分に位置しているので,下から見学するよりも天井を近くで見ることができます.そこに描かれているのは『天国の眺め』.アントニオ・ベドゥッツィとドメニコ・マイナルデイによるフレスコ画はです.
《ころ》「窓からのぞくのはちょっと大変だったね...」

こちらはつなぎの間(Spojovací salónek).

 

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写真では分かりにくいですが,壁紙とソファーセットの張り布を同じ柄にして調和をとるといった手法は18世紀後半によくみられる建築方式だそうです.


ピンク色の壁紙の部屋にある暖炉の上には花瓶のようなものがあります.

 

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ここには水と芳香剤が入れられ温まると香りが広がる仕組みになっているのだとか.
《ころ》「昔の人もアロマを楽しんでいたんだねぇ♪」
良い香りのこの部屋は若い王女の迎賓の間として使われることもあったそうです.


ヴァルチツェ城は,フランスやオーストリアにある有名なお城のように各部屋は大きくありませんが,天井にも絵があって豪華な造りでした.

 

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チェコのお城は『ガイドツアーでのみ見学』というところが多いです.プラハのお城やチェスキークルムロフもそうでした.
時間を合わせなくてはいけないので,あらかじめ調べていないと効率的な観光はできません.また観光客が集中する夏は思い通りの時間のツアーに参加できないかもしれません. 

 

つぎはどこをお散歩しようかなぁ... 

  


【今回の観光地】

Zámek Valtice

Státní zámek Valtice, Zámek 1

営業時間:城内はツアーでの見学です.

メインのお城は,7月-8月は毎日9:00-17:00です.11月末から3月末は休業.
他の月の営業日時や他の施設の営業日時は公式ホームページでご確認ください.

 

公式URL:https://www.zamek-valtice.cz/cs

  

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain チェコ

 

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ドイツ,ポーランド,オーストリアなどに囲まれた内陸国.
第二次世界大戦後はソ連邦圏に属し1989年に「ビロード革命」が起こるまで共産主義体制が続いた.ビロード革命の後,市場経済や欧州回帰への移行が始まった.スロバキアとの連邦国家が解消されたのは1993年のこと.チェコ共和国として独立し,NATO加盟(1999年)やEU加盟(2004年)を果たした.通貨はチェココルナ(CZK,Kč)を使っている.コルナ(もともとはチェコスロバキアコルナ)は2019年に発行100周年を迎える.スロバキアは2009年にユーロを導入したが,チェコはユーロ導入に積極的ではない.
チェコの大企業Skoda(シュコダ)は電車なども製造する重工業メーカー.シュコダ自動車(フォルクスワーゲンの子会社)が製造する車はヨーロッパや中国で多く販売されている.

 

国名 Czech Republic(チェコ共和国)

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人口 1,060万人
面積 約78,866平方キロメートル
言語 チェコ語
通貨 チェコ・コルナ(CZK)
時間 UTC+1(日本時間 -8時間,夏季は -7時間)

 

 

【参考ホームページ・参照文献】

川野祐司(2018)「ヨーロッパ経済とユーロ 補訂版」文眞堂.
二宮書店編集部(2018)「データブック オブ・ザ・ワールド 2018年版」二宮書店.

 

外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html

CzechTourism:http://www.czechtourism.com/home/