【訪問日:2018年8月】
観光の時間です.
今日はノルウェーの「オスロ(Oslo)」でお散歩です.
オスロ西部ビグドイ半島にある博物館をお散歩です.
今日はノルウェー民俗博物館に行ってみました.
Norsk Folkemuseum
Norsk Folkemuseum(ノルウェー民俗博物館)
https://norskfolkemuseum.no/en
Museumsveien 10, Bygdøy, 0287 Oslo, Norway
5月15日頃から9月14日は10:00-18:00.
上記以外は11時からの営業で,平日は15時まで,土日は16時までです.
入場料は大人130クローネ.オスロパスで無料になります.子供料金や家族チケットもあります.
ノルウェーの歴史と文化を紹介している博物館.1500年ごろから近代までのノルウェーを見ることができます.
野外エリアにはノルウェー各地域の歴史的建造物が移設または復元されています.160近い建物があるそうですが,すべての建物に入れるわけではありません.といっても中を見学できる建物もあり,じっくり見学すると1日がかりになってしまいそうです.
バス30番Folkemuseetで下車するとある博物館.オスロ市内から来たバスは,入口から20mほど離れたところに停車.
《わん》「ノルウェーのバスって,目的地の目の前に停まってくれないことがよくあるよね...横断歩道のところまで歩かなくちゃ.」
夏はフェリーで来ることもできますが,Dronningで下船したのち10分ほど歩く必要があります.
文化と日常生活を体感できるミュージアム.のんびりとした野外エリアに加え展示物いっぱいの室内エキシビションもあります.
まずはメインエントランスを入ってすぐにあるビジターセンターでチケットを購入.
無料でもらえるパンフレットには園内の地図があり,見学できる建物に色付けされています.ゲートを通って敷地内へ.まずは大きな建物内の室内エキシビションを見学しました.
室内エキシビション
室内エキシビションでは,民族衣装や工芸品,伝統的な装飾品が展示されています.
この建物以外にも子供たちのおもちゃ,サーミの文化なども紹介している建物もあります.というより,野外エリアにある建物も内部見学できるものがあり,そちらも見どころがいっぱいです.
最初の建物にあったのは,ミトン(毛糸の手袋)の展示です(2018年9月頃までの特別展).
ノルウェー伝統手工芸のひとつであるセルブーミトン(selbuvotter)です.ここにはデザインの異なるミトンが500組近く展示されていました.
ノルウェーのソール・トロンデラーグ県(Sør-Trøndelag)のセルブー(Selbu)周辺で作られるミトンやニット製品.1937年には9万ペアものミトンが生産されたそうです.輸出もされていて,1957年頃には100万NOKもの価値を生み出していました.
《ころ》「白黒でシンプルだけれど,いろんな模様があってカワイイ♪」
《わん》「犬!? がデザインされてる!」
手袋や靴下,帽子といった手作りニット製品はSelbu Husflid ASによって今でも販売されています.
伝統的な衣装や装飾品の展示もありました.
20世紀後半ごろまで伝統的衣装を着ていた地域もあるそうです.
Bunadと呼ばれるノルウェーの民族衣装.地域ごとに刺繍の絵柄が異なります.黒,青,緑,白など基本となる生地の色も異なるのだとか.なので,着ている服からどこの地域出身かということが分かります.ブライダル衣装には銀細工が施されています.銀線細工やシルバーアクセサリーもノルウェーの伝統となって受け継がれています.
現在ではナショナルデーなど特別な日にしか着ませんが,ノルウェー人女性の約60%が自分のbunadを持っているそうです.高価なものなので,母から受け継いだりする人もいるのだとか.祖母が刺繍してくれたbunadを大切に着ている人もいるそうです.
広いです.伝統工芸品の展示室には鮮やかな色の装飾が施された箱や家具が並んでいました.
【SÁMI CULTURE】
19世紀末から20世紀にかけてのサーミの文化,生活の様子を紹介しているエキシビションです.
農漁業やトナカイと暮らす様子も紹介されています.サーミの中でもいろんな文化があり,その多様さは伝統的な衣装にも反映されています.
サーミの人たちの生活は,毛皮や魚,肉をマーケットで売って,砂糖や塩,現金を手に入れることで成り立っていました.市場は知り合いとあったり情報を交換したりする場所でもあったようです.
野外エリア
野外エリアはcountrysideとold townに分けることができ,カントリーサイドにはノルウェー各地域にあった伝統的な建物が復元されています.オールドタウンには1800代後半からの建物,アパート,雑貨店など街の様子が復元されています.
広い敷地内に建てられた歴史的建造物たち.いいお散歩になりそうです.
夏にはフォークミュージックや手工芸品制作の実演があるそうですが...おさんぽをしたのは月曜日.何も行われていませんでした.《ころ》「夏は毎日って情報もあったけれど,大きなイベントは週末にあるんだね...」
月曜日も開いている博物館ですが,イベントに参加したければ週末に訪れてください” 結婚式やお祭りで踊り継がれてきたフォークダンスを体験できるイベント(日曜日の14時,夏期とクリスマスシーズン)もあるそうです.
Setesdal(セースダール)という地方の農場を再現したエリア.農家の家です.伝統的な技法が使われている建物の屋根は草で覆われています.
建物の中も見学できます!
ノルウェー南部に位置するSetesdalは深い谷や川に阻まれていたため孤立した地域だったそうです.伝統的な衣装だけではなく,音楽や詩なども数多く伝承されているそうです.
おさんぽをした日は,ヴァイオリンのような楽器を弾き続けるお姉さんがいました.
こんなふうに,伝統的な衣装を身にまとったスタッフさんが当時の暮らしを再現してくれます.
野外エリアで機織りや編み物の実演をすることはお客さんを楽しませるという目的もありますが,伝統技術の継承にもなっています.さらに陶器などの手作り工芸品は販売されています.
野外エリアはチケット購入時にもらえるパンフレットを見ながらお散歩すると便利です.
敷地内には所々に看板が設置されており,再現されている地域や建物について解説されています.
【Stave Church】
展示物がいっぱいのノルウェー民俗博物館で1番の見どころといってもいいのがスターヴ教会(Stave Church)です.
《ころ》「竜みたいな装飾が特徴的だね」
《わん》「竜と植物を組み合わせたデザインらしいよ!」
スターヴ教会はヴァイキング時代の木造教会のことで,野外博物館にあるのは13世紀のころのスターヴ教会だそうです.オスロから北へ200㎞程行ったゴール(Gol)という町にあったものだそうです.
現在,ノルウェー国内には28のスターヴ教会が残っており,Urnes Stave Churchはユネスコ世界遺産に登録されています.
教会内は中世前期頃にはルーン文字が刻まれていた部分もあったのだそうです.祭壇の後ろの壁などに残されている絵は1652年ごろのものなのだとか.外観も印象的ですが,内部に残されている絵や高い天井,柱に施された装飾など注目ポイントがたくさんあります!
ノルウェー中部の地域Trøndelag(トロンデラーグ).ノルウェーの真ん中にあるというだけでなくスウェーデンとも国境を接していることから,貿易や交通の要所であり,かつては政治の中心地でもあったそうです.
そんな地域を再現したエリアには黒ウサギのボブがいました.
野外エリアの建物は修繕されていたり,新たな建物が移築されたりなど発展し続けています!
【オールドタウンエリア】
オールドタウンエリアには,クリスチャニア(オスロ)と郊外の建物が集められています.
床のタイルがかわいいワインショップ.
Holmestrandにあったワインショップだそうです.1904年ごろの建物で,内装も残されていたタイルを基に再現したそうです.カウンターの後ろに並ぶたくさんの瓶.お客さんが注文してお金を支払った後に,商品が包装されレシートの提示と引き換えに手渡されていたそうです.1960年にワインやスプリットの専売が廃止されるまで,こんな感じだったようです.
次も商店を紹介.The Grocery Storeです.
1900年ごろのインテリアを見ることができる雑貨屋さん.オスロにあったお店だそうです.ここでは現在でもお買い物できます♪
現金かビジターセンターで購入できる“DROPS-TICKET”が必要です.たくさん歩いて疲れたので,30NOKでしたが,キャンディーを買いました.
飴だけでは足りなかったので,野外エリアにあるカフェ『The Café at the Square』で休憩です.
《ころ》「オープンサンドイッチもある♪」
このカフェは,6月20日ごろから8月20日ごろまでは毎日営業していますが,それ以外は週末だけの営業になったり,時間が短くなったりなど変更があるのでホームページで確認してください.
オールドタウンエリアにあるアパートは1999年にこの場所に再建されました.
3階建てのレンガの建物には6つのアパートがあり,20世紀以降の生活の様子が再現されています.
《わん》「3つも見学するフロアがあるなんて...」
階段の上り下り...結構大変です.
1800年代後半から2000年ごろまでの様々なタイプの部屋が再現されています.古いキッチンと新しいキッチンの写真です.
年代による違いだけではなく,どんな家族が生活していた部屋なのかも解説されています.中産階級が暮らす家の家具は,新しく購入したものだけではなく家族から譲り受けたものもあります.
クリスマスシーズンには,当時のオスロの人がどんな風にクリスマスを過ごしたのかが分かる内装となるようです♪
民俗博物館の前にあるマーケット
民俗博物館入口の前にあるマーケット.
観光地のすぐそばにあるお店って高いだけなんだよな...と思っていましたが,ここは特別でした.
オスロ市内のスーパーよりも安いです.果物やお菓子も売っていました!ビグドイ半島1番のお勧めスポットです!!!
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
ノルウェー
スカンジナビア半島の西に位置し,スウェーデン,フィンランド,ロシアと国境を接している.西側は長い海岸線となっており多数のフィヨルドがみられる.本土の北に位置するスヴァールバル諸島(Svalbard)もノルウェー領.南北に細長い国土は,北半分くらいが北極圏で,夏と冬で昼夜の長さが大きく異なる.フィヨルドと独特の地形を見せる山々,手つかずの自然,オーロラなど大自然の魅力に惹きつけられた人々が訪れる国.
EU加盟国ではないがEEA(欧州経済領域)に参加しているため,EUの単一市場にアクセスできEU加盟国と自由な交易を行うことができる.シェンゲン協定国でもあるため,エリア内の自由な往来も可能.主産業は石油,天然ガスでイギリスやドイツへ輸出している.天然資源からの収入は政府系ファンド「ノルウェー政府年金基金グローバル」に積み立てられており,外国企業に投資されている.GDPに占める割合は小さいが水産業も盛んで,養殖サーモンは日本にもたくさん輸出されている.
国名 | Kingdom of Norway(ノルウェー王国) | |
人口 | 525.8万人 | |
面積 | 約38.6平方キロメートル | |
言語 | ノルウェー語 | |
通貨 | ノルウェ-・クローネ(NOK) | |
時間 | UTC+1(日本時間 -8時間,夏季は -7時間) |
川野祐司(2018)「ヨーロッパ経済とユーロ 補訂版」文眞堂.
二宮書店編集部(2018)「データブック オブ・ザ・ワールド 2018年版」二宮書店.
外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
Visit Norway:https://www.visitnorway.com/
VISIT OSLO:https://www.visitoslo.com/en/