【訪問日:2015年8月】
観光の時間です.
今日はラトビアの「Jūrmala (ユールマラ)」でお散歩です.
首都リーガから西に25㎞ほど離れたところにあるビーチリゾートです.夏なるとビーチや白い砂浜,スパを求めてヨーロッパ各地からたくさんのバカンス客が集まってきます.
ユールマラとはラトビア語で「海岸」を意味する言葉です.バルト海に沿って約33㎞の海岸が続いています.そのうち約25㎞がビーチなのだとか...
横長に広がるユールマラは,14の地区(12の町と2つの市)に分けられています.
ユールマラ観光の中心部と言われているのはDzintari, Majori, Dubultiの地区です.Majoriにはレストランが立ち並び,さまざまなエンターテイメント施設が集まる通りがあります.また,鉄道のMajori駅の近くにはツーリストインフォメーションがあります.
Jurmala Tourism information centre
住所:Majori, Lienes iela 5, Jūrmala, LV-2015
営業時間:5月1日から9月30日の営業時間(10月から4月は,終了時間が早くなり,平日は17時くらいに閉るようです).
月曜-金曜,9:00-19:00
土曜,10:00-17:00
日曜,10:00-15:00
ユールマラに行こう
ユールマラに自動車で行きます.町の近くまで来ると...
『Driving into Jurmala city special zone』という注意看板があります.車でユールマラの町へ入る場合は入場料が必要です.4月1日から9月30日の期間は,2ユーロ(1日)必要となります(電気自動車とオートバイは除く).
町の入り口付近には機械があります.P128号線,Talsu šosejaとVentspils šosejaが合流して(Asaru prospekts通りとなった)すぐの所に設置されていた機械です.この場所は無人ですし,購入しなくても町中へ入ることができます.購入する必要がない人もいるようで,通過していく車も多かったです.2ユーロを支払うと,チケットが出てきます.
どうすればいいかどうかよく分からなかったのですが,外からよく見える位置(フロントガラスの所)に置いて走りました.
ちなみに,自治体が運営する町中の駐車場は無料です.駐車している他の車を見ると...このチケットを置いている様子はありませんでした.シーズンチケットなどを持っているのかもしれません.
【他の交通手段】
電車で行く場合はリーガ駅からスルァカ(Sloka)やトゥクムス(Tukums),ドゥブルティ(Dubulti)方面の電車に乗り途中下車します.ユールマラの中心部に行きたい場合はMajori駅までのチケットを買えばよいそうです.
こちらがMajori駅.小さな駅です.夕方だったせいか,駅の窓口もほとんど閉っていました.でも,電車が到着すると観光客が下りてきましたよ.リーガからの所要時間は33分くらいで,1.4ユーロとのことです.
バスや舟でもユールマラに来ることができます.
「Jurmala-How to get public transport」をご参照ください.
ユールマラ中心部のお散歩
駅の近くにあるのがこの建物.Hotel "Majori"です.
現在はホテルとして営業しているわけではありません.1925年に建てられたこの建物は歴史主義建築(historism)というスタイルです.100部屋ほどの客室があったそうですよ.
《ころ》「手前にある像は何かなぁ?」
《わん》「1953年に造られた作品らしいよ.2006年には噴水のオブジェ「The Horizon」もMajori駅の向かいの広場に設置されたんだって.」《わん》は意外と物知りです.
【Jomas iela】
カフェやレストラン,サマーテラスが並ぶ通りがJomas ielaです.約1㎞にわたり歩行者専用の通りになっています.
MajoriからDzintariへ続くJomas通りは海岸と平行になっています(ビーチとは離れています).
Majori駅の近くからお散歩開始です♪
ここにある白い建物は20世紀初めころ別荘だったそうですが,火災により失われてしまいました.後に小さなショップとなり,ビール会社の倉庫となり,食料品店となり,パブとなり,レストランとなりました.
Tirgoņu ielaとの交差点です.
右奥に写るクリーム色の建物は1870年ごろにはパン屋の倉庫として使われていました.当時,この場所は市場としての機能をはたしていて,korovinaという人もお店を持っていました.彼は最初に取引のライセンスを得た人なのだとか.そのことに由来してTirgoņu iela(Trader's street)と名付けられています.
Jomas通りを真っすぐに進みますが,さっそく休憩です.
製菓店(konditoreja)『De gusto』です.
地元のパン屋さんで手作りのケーキ類も販売しているお店です.
レモンが乗ってるケーキはレモンジャム入りでした.この4つの中では1番のお気に入りです.チョコブラウニーの上には生クリームがたっぷりです♪ 飲み物も頼んで全部で7.85ユーロでした.
住所:Majori, Jomas iela 46, Jūrmala, LV-2015
営業時間:月曜から金曜の09:00-20:00
美味しいケーキを食べたので,お散歩を続けます.
《わん》「あ‼ リドがある!」
《ころ》「あ‼ ライマがある!」
6月から8月に営業しているリドのサマーテラス.リド特製のビールやラトビア料理を楽しめます.お店の場所はPilsoņu iela 14/16ですが,Jomas通りからも見えます.土曜日にはラトビアのミュージシャンによるライブも開催しているようです.
ラトビアのチョコレート屋さんライマはJūrmala, 62 Jomas streetにあります.
【Dzintaru Mežaparks(Dzintari Forest Park)】
Jomas iela通りを(東方向へ)ずっと進むと,森林公園『Dzintaru Mežaparks』があります.
トイレは有料.
25セントと書いてありました(100セントで1ユーロ).
ローラーブレード専用のトラックが整備されていたり,子供用の遊具があったりと家族や友人と楽しめる公園です.展望タワーもありますが...
おしゃれな造りですが...頑丈そうではありません.でも,せっかくなので上ってみましょう♪
《ころ》「え...ビーチは⁉ 海が見えるんじゃないの?」
見えたのは木.どの方向を見ても,松林です.
《わん》「ユールマラはビーチで有名だけれど,森林が多いことでも知られてるんだって.面積の約34%が森って言われているよ.」
綺麗な海が見えると思っていた《ころ》は,ちょっとがっかりです.頑張って上ったのに...公園の塔は230段.震度2くらいの揺れを絶えず感じました.
《ころ》「こわい...しかも,鉄筋がチェック模様に見えて(とくに下りは)目がチカチカするぅ.」
バルト諸国にありがちですが,展望台に上る階段は網目になっていて下が見えます.網が破れないかとぉっても心配です.また,よく揺れます.
《わん》「今度は海の方へ行ってみよっ!」
【ユールマラのビーチ】
Turaidas ielaを歩いて海の方へ行きます.
この建物はHotel『Pegasa pils』.20世紀初頭に建てられた後期アールヌーボースタイルの下宿屋です.ソ連時代には,スパリゾートとして使われていたそうです.
ユールマラは20世紀初期に建てられた木造住宅が残っていることでも有名です.4000近い歴史的建造物があり,BulduriとDzintariの地区ではクラシックヌーボー様式の建築物を見ることができるそうです.木製の彫刻で飾られたファサードを持つ住宅が多かったそうです.重要文化財となっている木造建築物もあるようです.
Turaidas iela 1, Jūrmalāにあるのはコンサートホール『Dzintaru koncertzāle』.
(左の写真の)右奥に写っている白い三角屋根の建物です.
2015年にはリノベーションされたコンサートホール.最初にオープンしたのは1936年.さらに1960年には2024席もあるサマーコンサートガーデン(野外のコンサートホール“Great Hal l”)が建設されました.クラシックやジャズ,ロック,ポップミュージックなど様々なジャンルのコンサートが行われています.野外の“Great Hal l”ではワンシーズンで100以上ものコンサートが開催されています.
この日はリハーサルをしているようで,大きな音が聞こえてきました.
ここまでくると,ビーチは目の前です.ビーチの近くには300mlくらいのジュースを3ユーロで売っている店もありました.観光地価格ですね.
ビーチに着きました♪
《ころ》「写真撮って~」
《わん》「撮ったよ~」
風が冷たいのに,もう夕方なのに,ビーチには水着姿の人たちが...
ユールマラにはブルーフラッグの資格を持ったビーチが5ヵ所あります.
ブルーフラッグ認証(http://www.feejapan.org/blueflag/)ビーチは,ビーチやマリーナの持続可能な発展を目指し設定された,水質や環境管理などの厳しい基準を満たしているビーチのことです. 2016年,神奈川県鎌倉市の由比ガ浜海水浴場と福井県高浜町の若狭和田海水浴場がアジアで初めてブルーフラッグを取得したことで話題となりました.
JaunķemeriやMajoriは水質や安全基準を満たしたブルーフラッグの資格を得たビーチのひとつです.ユールマラのビーチでは喫煙は禁止されています.ビーチではジェットスキーやウィンドサーフィン,バレーボールなども楽しめます.
水着で楽しめる場はビーチだけではありません”
「Līvu akvaparks」は北ヨーロッパで規模の大きいウォーターアミューズメント施設のひとつなのだとか.スパやサウナもあります.
Rīgas ielaを走っているとカラフルなスライダーが見えました.
《ころ》「プールが見えたよぉ♪ キプロスのプールを思い出すね(キプロス「Water World」の思ひで…)」
《わん》は運転中です.わき見運転はいけません.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
ラトビア
バルト三国の真ん中に位置する国で,エストニア,ロシア,ベラルーシ,リトアニアと国境を接しています.また西側はバルト海(リガ湾)に面しています.
1991年に旧ソ連から独立し,2004年にはエストニア,ラトビアとともにEU加盟しています.ラトビアは2014年にユーロを導入しました.
ハンザ同盟の都市として発展した地が多く,文化面ではドイツやポーランドの影響が大きいと言われています.公用語のラトビア語はバルト系言語で,リトアニア語と同じグループに属します.キリスト教徒の多くは福音ルーテル派でありエストニアと同じで,カトリックの多いリトアニアとは異なります.
国名 | Republic of Latvia(ラトビア共和国) | |
人口 | 215万人 | |
面積 | 約6.5万平方キロメートル | |
言語 | ラトビア語 | |
通貨 | ユーロ(2014年に導入) | |
時間 | UTC+2(日本時間 -7時間,夏季は -6時間) |
二宮書店編集部(2016)「データブック オブ・ザ・ワールド 2016年版」二宮書店.
外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
ラトビア政府観光局公式ポータル:http://ww3.latvia.travel/ja
tourism Jūrmala:http://www.tourism.jurmala.lv/page/1588