ノルウェー「ブレンネイスンとレールビク」の思ひで…

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 【訪問日:2018年8月】


観光の時間です.
今日はノルウェーの「BrønnøysundとRørvik」でお散歩です.

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ノルウェー西海岸沿いにある小さな町をお散歩です.
沿岸急行船フッティルーテンが訪れる港BrønnøysundとRørvikです.

 

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain Brønnøysund

Brønnøysund(ブレンネイスン)はノルウェー西海岸にたくさんある小さな島の一つのように感じますが,実際にはノルウェー本土とつながっている半島に位置しています.人口5千人ほどの小さな町だそうです.

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ツーリストインフォメーションもありました(https://visithelgeland.com/en/Tourist-information-Centres).
有名な観光地ではありませんが,カワイイ景色に出会えます.

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Havnegataに沿ってお散歩すれば,小さなボートの姿も.

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《わん》「近くの島々に行くのかな!?」
《ころ》「あ‼ ショッピングセンターAMFI(AMFI Havnesenteretもある♪」)(ノルウェー「Olav Thon Group」の思ひで…)参照.

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訪れた時間も関係しているのかもしれませんが...ほとんど人がいないショッピングセンターでした.

町の教会(Brønnøy kirkelige fellesråd)

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《ころ》「木が...いつも左側から風が吹くのかな?」
1870年に建てられたネオゴシックスタイルの石造りの教会.教会内は無料で見学できました.

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《わん》「宗教改革前のものと思われる木製の十字架が祭壇の上にあるんだって.」

 

カフェ「Lokalmatbutikken」.
フッティルーテンの停泊地近くにあります.

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テラス席でコーヒーなどを楽しめます.ケーキはお持ち帰りもできました♪
《ころ》「フッティルーテンの船の中で食べよう!」
このカフェでは,周辺地域で造られた食品も販売しています.ノルウェーの小規模醸造所(Stokvik Bryggeri AS)で造られたビールVelfjordøletもありました.「ここらへんでしか売ってないんだよ」とお店のおばちゃんが言っていました!

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手前に写っているジャムとシロップは,Reisaの製品.黄色い色をしたクラウドベリー(molte)はノルウェー料理 にも使われる食材です.
小さな缶に入ったReisaの飴はお土産として人気のようで,いろんな町,観光スポットで見かけました.

 

【町の近くの観光スポット】

Brønnøysundの近くにはTorghattenという穴の開いた岩山があります.特徴的なこの山は有名な観光スポットです.

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f:id:osanpowanko:20190526184726j:plainフッティルーテンに乗っていると,見どころとして紹介してくれます(ノルウェー「船内イベントに参加しよう」の思ひで…).
船から見ていた時は「上からでも,下からでも行くのが大変そうな岩山の穴だね.」と思っていましたが,30分くらいで歩いて行けるとの情報もありました.山の高さは約260m.その岩山の真ん中らへんに160m×35m×20mの穴が開いているのです.水と氷による浸食でできたそうです.でも,トロールにまつわる伝説も残っており,放った矢が帽子を射抜いて穴ができ,太陽が昇ったためすべてが石になったとも言われています.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain Rørvik

小さな島々や岩礁が集まる場所に位置するRørvik(レールビク).

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木造の家が残されているなど,小さな漁村の雰囲気が残る町だそうです.Rørvikの南西に位置する小さな島々の集まり”Folla”には文化遺産のSør-Gjæslinganという古い漁村もあり,夏にはボートで行くことができるようです(週4日くらい運航されています).

ノルウェー北部の小さな村にとっては,冬場に行われるタラ漁は重要が産業です.
Rørvikの町にあるThe coastal museum Norvegでは,地域の文化,沿岸部における人々の暮らしと漁業についてを紹介しています.タラ漁の歴史だけではなく,漁業国としての最先端の取り組みも紹介されているのだとか.
ミュージアムの近くには干しタラ(Tørrfisk)を作るための木組みの道具がありました!

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【Tørrfisk】
タラを干して作るTørrfisk.
ノルウェーにおける干しタラの歴史は古く,中世の神話的物語サーガ(saga)の中にも出てくるのだとか.ヴァイキングたちも食べていたそうです.人々の重要な栄養源であったと同時に重要な輸出商品でもありました.

干しタラの加工には塩を使いません.「ストック」と呼ばれる木製のラックで干すだけです.こんな感じかなぁ.

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英語名ストックフィッシュ(Stockfish)を作るには3ヵ月間くらいゆっくりと乾燥させていきます.防腐剤などは使わず,自然の力だけで水分を抜いていきます.0℃くらいの気温と,風と太陽の加減が作り出す干しタラは,まさにノルウェーの味です.乾燥を終えたタラは,屋内での熟成期間を経て出荷されます.
ローフォテン諸島産のストックフィッシュはEUのPGI(地理的表示保護)の認証を受けています.

 

たくさんタラが獲れるノルウェーには,保存のために塩を使う方法もあります.
塩漬けにしたタラ「塩漬けダラ(Saltfisk)」や,塩漬けにし乾燥させたタラ「クリップフィッシュ(Klippfisk)」です.クリップフィッシュにも乾燥という工程がありますが,こちらはパレットに置いて25℃程度の室内で1週間くらい乾燥させます.

Cod Academy:https://cod.fromnorway.com/ja/


保存食に加工されたタラは水で戻したり塩抜きしたりしてから調理します.保存加工によって歯ごたえや身の肉質,熟成による風味に違いが出ます.それぞれの保存法に適した料理を楽しめると良いですね♪
Rørvikの町では3月にはCod Festivalが開催されます.肝や卵など,タラを存分に楽しめる料理も人気だそうです. 

  

つぎはどこをお散歩しようかなぁ... 

  


f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain ノルウェー

 

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スカンジナビア半島の西に位置し,スウェーデン,フィンランド,ロシアと国境を接している.西側は長い海岸線となっており多数のフィヨルドがみられる.本土の北に位置するスヴァールバル諸島(Svalbard)もノルウェー領.南北に細長い国土は,北半分くらいが北極圏で,夏と冬で昼夜の長さが大きく異なる.フィヨルドと独特の地形を見せる山々,手つかずの自然,オーロラなど大自然の魅力に惹きつけられた人々が訪れる国.
EU加盟国ではないがEEA(欧州経済領域)に参加しているため,EUの単一市場にアクセスできEU加盟国と自由な交易を行うことができる.シェンゲン協定国でもあるため,エリア内の自由な往来も可能.主産業は石油,天然ガスでイギリスやドイツへ輸出している.天然資源からの収入は政府系ファンド「ノルウェー政府年金基金グローバル」に積み立てられており,外国企業に投資されている.GDPに占める割合は小さいが水産業も盛んで,養殖サーモンは日本にもたくさん輸出されている.

 

国名 Kingdom of Norway(ノルウェー王国)

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人口 525.8万人
面積 約38.6平方キロメートル
言語 ノルウェー語
通貨 ノルウェ-・クローネ(NOK)
時間 UTC+1(日本時間 -8時間,夏季は -7時間)

 

 

【参考ホームページ・参照文献】

川野祐司(2019)「ヨーロッパ経済の基礎知識2020」文眞堂.
二宮書店編集部(2018)「データブック オブ・ザ・ワールド 2018年版」二宮書店.

 

外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html

Visit Norway:https://www.visitnorway.com/

Hurtigruten:https://global.hurtigruten.com/