【訪問日:2015年8月】
観光の時間です.
今日はリトアニアの「Klaipėda(クライペダ)」でお散歩です.
リトアニアの西側に位置する街,クライペダはリトアニアで3番目に大きな街で,バルト海に面しています.リトアニアの海運を担う港町なのです.1252年にメーメルブルク(Memelburg)という名前で歴史的書物に出てきており,リトアニアで最も古い町です.
今日は街の歴史的な地区,Old Town(旧市街)をお散歩します.
クライペダの街はダニェ川(Danė River)を境に新市街,旧市街と分けている地図や解説が多いです.ダニェ川の北側,マント通り(H. Manto g.)沿いが新市街,南側,ティルトゥ通り(Tiltų g.)沿いが旧市街です.最初に掲載した写真は,旧市街にある建物の壁面に描かれたクライペダOld Townの地図です.
ダニェ川にかかる橋を渡って旧市街へ行きます♪
橋からは接岸された船(Sailing vessel Meridianas)が見えます.1948年にソビエト連邦によってフィンランドで造られた船だそうです.エストニアのタリンで展示されていたこともある…というなんだか様々な国が関わっている船です.今ではクライペダのシンボル的存在なのだとか.
インフォメーション
まずはツーリストインフォメーション(Turgaus g. 7)に行ってみました.
橋を渡ってTiltų g.をまっすぐ進み,Turgaus g.を右に曲がると見えてきます.
インフォメーションでは街の地図などをもらうことができるので,観光に行った際は最初に寄ってみるといいと思います.「i」のマークが目印です.お土産も扱っていたりもしますよ♪
クライペダのインフォメーションでは,とっても素敵な出会いがありました.
お行儀の良い犬たちです.飼い主のお兄さんに頼んで,記念撮影させてもらいました♪ お兄さんが《わん》と《ころ》を近づけてくれたのですが...それまで足元で眠っていた大きな犬たちに匂いを確認されてしまいました.お兄さんは「食べられないよ〜」と言い聞かせていましたが,危なかったです.いつも食べてばかりの《ころ》からはイイ匂いがしたのかもしれません.《ころ》が食べられる前に,インフォメーションから出発です.
Amber Queen
インフォメーションの隣には琥珀ショップ兼ミュージアムがあります.
チェーン展開する「Amber Queen」はリトアニアで最も大きな琥珀製造会社のひとつで,ヴィリニュス(Vilnius)やラトヴィアのリーガ(Riga)にもお店があります.以前,琥珀の見分け方で紹介した“信頼できるお店”のひとつと言えるでしょう(「「リトアニア 「琥珀ミュージアム」の思ひで…」をご参照ください).
店内には琥珀の置物やプロのデザイナーによるアクセサリーがたくさんあります.販売スペースもミュージアムのようです.いろんな色,形,質感があって見ているだけでも楽しいのですが,販売店なので店員さんが話しかけてきてくれます.高価な置物も販売していますし,普段使いできそうなアクセサリーもあります.種類が豊富なので,買う時は迷ってしまいそうです.
琥珀の粉を販売していたのですが,その名は「アンバーダスト(Amber dust)」.確かに“ダスト”かもしれませんが,“パウダー”とした方が上品な琥珀に相応しいのでは!? と思いました.ところで,小麦粉のようなこの粉末は何に使うのでしょう? 《わん》がお店の人に聞いてみると「暖炉に入れ香りを楽しんだり,化粧品として使ったりします.」と教えてくれました.琥珀の粉末だけれど,白かったですよ.暖炉に入れて香りを楽しむと言うのは,本物でないとできないことですね”
AMBER QUEENには「MUSEUM OF AMBER」があります.販売スペースではなく,地下にミュージアムの展示室があるようでしたが,入場料は5ユーロ(大人).「高くない!?」と《ころ》.「ショップだけでも十分だし...パランガですごい琥珀博物館(「リトアニア 「Palanga(パランガ)」の思ひで…)を見たから,ここでは入らなくていいよ.」ということになりました.
Theatre Square
インフォメーションやAMBER QUEENのある通り(Turgaus g.)を進むと,広場につきます.
花壇も整備されていて,とても綺麗です.この広場はイベント開催時の中心地でもあるそうです.
広場には噴水があります.
クライペダで生まれた詩人S.Dach(ジーモン・ダッハ)を記念する噴水で,有名な詩に出てくる少女の彫刻("Taravos Anikė" (Ann from Tharau))が建っています.
広場には,琥珀などのお土産を売る出店がありましたが,あまり賑わっていませんでした.お散歩をした時期や時間帯によるのかもしれませんが,お土産屋さんの少ない街だなぁ.と感じました.布バッグとか皿とかマグカップとかなんでも扱っている観光地ならではの“いつもの土産屋さん”は見当たらなかったです.でも《ころ》は,クライペダの街は静かで気に入りました.
Swing Bridge
静かな街と書きましたが,観光客がいないわけではありません” ゾロゾロと人が歩いていくので付いて行きました.何があるのかなぁ!?
old mill hotel(Žvejų g. 22)の向かい側まで来るとそこは行き止まり.水路があって先へは進めません.しばらく待っていると…2人のおじさんが橋の上に立ち,くるくると歯車を回し始めました.
ここに架かる橋は,手動で動かす可動橋だったのです!この橋はボートの時間(毎時00分から15分)と歩行者の時間(毎時15分から00分)に分かれており,切り替えのたびに係りの人が橋の向きを変えているようです.
「珍しいものが見られたね!! こんなのがあるだなんて知らなかったよ」《わん》と《ころ》はちょっと得した気分です.
可動橋のすぐ近くには,水の中から上がってくる恐ろしい姿をデザインした彫刻があります.
「Juodasis Vaiduoklis(The Black Ghost)」という名の作品です.1595年に城の守衛が見たという幽霊の伝説に基づいた作品なのだとか.伝説によると,この幽霊は街の食糧や材木の在庫に関して警告したそうです.良い奴だったのかもしれませんが,暗い時にこんなのを見たら怖いです...
クライペダ旧市街のミュージアムは次の記事で紹介します.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
【今回のお店】
Amber Queen
Turgaus str. 3, LT-91247
営業時間は10時から21時(冬期は19時)です.
公式URL
http://www.amberqueen-shop.com/en
【Klaipėdaへのアクセス】
首都ヴィリニュス市内から車で行く場合は, A1を進みます.クライペダまでは300kmほどありますが,高速道路が整備されています.
(リトアニアでの運転)
速度制限は,街中:50km/h,郊外:90km/h,主要高速道路:110km/hです.ヘッドライトは常に点灯させる必要があります.高速道路は無料です.高速道路にはバス停が設けられていたり,Uターンレーンがあったり,側道を人が歩いていたりするので運転には注意しましょう.
リトアニア
バルト三国の1つでラトビア,ベラルーシ,ポーランド,ロシア(カリーニングラード)と国境を接しています.バルト海をはさんだ西側にはスウェーデンがあります. 1940年に旧ソ連邦に編入され,1990年ソ連からの独立宣言を議会で採択しました.2004年にはエストニア,ラトビアとともにEU加盟しています.リトアニアが2015年1月にユーロを導入したことで,バルト三国すべてでユーロが流通することとなりました. 公用語のリトアニア語はバルト系言語で,ラトビア語と同じグループに属します.宗教は主にカトリックで,文化面はポーランドの影響が大きいと言われています.
国名 | Republic of Lithuania(リトアニア共和国) | |
人口 | 291.6万人 | |
面積 | 約6.5万平方キロメートル | |
言語 | リトアニア語 | |
通貨 | ユーロ(2015年に導入) | |
時間 | UTC+2(日本時間 -7時間,夏季は -6時間) |
二宮書店編集部(2015)『データブック オブ・ザ・ワールド 2015年版』二宮書店.
Danguolė Kandrotienė (2015)「Lithuania 100 places to visit」TERRA PUBLICA(978-9955-652-99-1).
外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
Klaipeda Tourism and Culture Information Centre: http://www.klaipedainfo.lt/en/