【訪問日:2016年8月】
観光の時間です.
今日はスウェーデンの「カールスクローナ:Karlskrona」でお散歩です.
今日はカールスクローナの中心のTrossö島の東側にあるストゥム島(Stumholmen)をお散歩します.ホルメンは島という意味です.写真の下の部分にTrossöとつながる橋が描かれています.
ストゥム島にはカールスクローナ1番の観光スポットMarinmuseum(海軍博物館)があります.最初の写真でいうと左上の部分です.
Stumholmen
ストゥム島は軍事施設が集まっていた島です.何世紀にもわたってスウェーデン海軍の所有でしたが,現在は民間の島となっています.当時は関係者しか入ることができませんでしたが,今では誰でも訪れることができます(観光客が自動車で入ることは禁止されています).
1970年代までたくさんの軍関係者がこの島で働いていたそうです.海軍のための食料や服も作っていたのだとか.かつてはスウェーデン海軍の補給基地だったこともあり,島内には海軍が使用していた建物も残されています.歴史的な建物の前にはインフォメーションボードが置かれています.
大広場のある町の中心Trossöとは橋でつながっています.
写真の左側がTrossö,右側がStumholmenです.
2つの島をつなぐ橋には“ため息の橋(Bridge of sighs)”という名があります.ストゥム島には軍事施設があったため,橋を渡る若い男性の足音やため息がたびたび聞こえてきていたそうです.
橋を渡ってずっとまっすぐ進むと見えてくるのが海軍博物館です.
《ころ》「わぁ!! すごい人...たくさん来てるね.」
《わん》「観光バスで来ているみたい.今は混んでいそうだから,先に島を一周してみようよ.」
ということで,ストゥム島の海軍博物館以外の部分をお散歩します.
Corps de Garde
1980年代まで海軍関係者しか入れなかったため,チェックポイントが置かれていました.それがCorps de gardeという白い建物です.
橋の近くにあります.
Slup- och barkasskjulet
冬の間ボートなどをしまっていた海軍の倉庫(Sloop and Longboat Shed)です.病院や服の保管庫,穀物倉といても使われたそうです.
写真では分かりませんが,いくつもの切妻屋根が組み合わさって作られている部分がポイントなのだとか.気になる方はこちらを参考にしてください.高い位置から見ると,独特なつくりをしている屋根だなぁと分かります.
Kronohäktet
この建物は軍刑務所(Military Gaol).
軍の刑務所(Gaol)というより,衛兵所(guardhouse)だったようです.
広場
島の真ん中の近くには公園もありました.
頭の中を滑っていく,ちょっと気持ち悪い遊具です.あまり想像したくないですが,ドーム滑り台の中はどうなっているんだろう...この遊具は子供たちに人気のようで,楽しそうに遊んでいる姿を見かけました.何度も何度も,滑っていました.
Flyghangarerna
広場の近くにあるのが格納庫(Hangars)です.
ストゥム島は1914年から1949年の間,海軍の水上飛行機の基地でした.ここに残っている格納庫はスウェーデン唯一の木製格納庫なのだそうです.格納庫の前は海.
飛行機を出しやすいように作られています.なお,この格納庫は海軍博物館の一部で,7月と8月の土日(11:00-17:00)だけ開いているそうです.
Lotsstugan
1861年に建てられたパイロットコテージ(Pilot's Cottage)です.
鮮やかな色の建物は,島にある他の建物とは違った印象です.木の部分には彫刻が施されていたそうです.囲いのある庭もあって...ちょっと立派なお家です.
Bastion Kungshall
防御陣地(Kungshall Bastion)は1694年に立案された要塞化計画の一部です.
大砲の向こう側は海.小さな島々が見えます.
ここからはGod Nattという要塞も見えます.写真左端に小さく映っています.God NattとはGood nightを意味するそうです.
ズームで撮影しました.
God Nattは小さな島に建てられた要塞(fortified tower)です.軍港への侵入を防ぐ目的で1857年に建設が始まりました.防衛目的でデザインされた建物ですが,使われたことはないのだとか.石造りの要塞は大砲といった近代的な攻撃に耐えられないということに,建設中から気が付いていたそうです.結局は軍事目的に使われることなく灯台としての役割を果たしました.灯台守やその家族が住んでいたそうです.
ストゥム島は小さな島ですが,兵舎や灯台もあります.
海軍博物館周辺は人がたくさんいて混雑していましたが,島のほかの場所を観光している人は少なく,静かでした.時間があるのなら博物館だけではなくストゥム島もお散歩してみてください.ストゥム島は小さな島なので,15分もあれば1周できますよ.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
【カールスクローナへのアクセス】
カールスクローナの町中の駐車場マップです.
スウェーデン語ですが,参考になると思います.
コペンハーゲンから電車でくる場合,スウェーデン入国のためにパスポートのチェックがあります(難民問題に対処するための一時的な措置).必ず所持して電車に乗ってください.車でスウェーデンに入国する時には,オーレスン橋を渡って料金所の先にパスポートチェックがあります.ちなみに,デンマークもスウェーデンもシェンゲン協定エリアなので,パスポートはチェックするだけでスタンプはありません.
スウェーデン
スカンジナビア半島の東側に位置するスウェーデン.北西部のノルウェーとの国境にはスカンジナビア山脈があります.国内には約9万もの湖沼が存在し,またストックホルム群島(Stockholms skärgård)には2万4千もの島々が点在するなど独特の地形を有しています.
国土は南北に細長く,国土の約14%は北極圏に位置し,夏至前後の1-2ヵ月は太陽が沈みません.北部の冬は7ヵ月にも及びます.一方,南部は北大西洋海流の影響を受けるため高緯度にもかかわらず比較的温和な気候です.人口の90%は南半分に居住しています.
1995年にEUへ加盟しましたが,通貨統合への参加は見合わせており,ユーロは導入していません.スウェーデンの中央銀行リクスバンク(Sveriges Riksbank)は,1668年に誕生した最古の中央銀行として知られています.
国名 | Kingdom of Sweden(スウェーデン王国) | |
人口 | 968万人 | |
面積 | 約45万平方キロメートル | |
言語 | スウェーデン語 | |
通貨 | スウェーデン・クローナ(SEK) | |
時間 | UTC+1(日本時間 -8時間,夏季は -7時間) |
二宮書店編集部(2016)「データブック オブ・ザ・ワールド 2016年版」二宮書店.
外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
新世紀シリーズ「スウェーデン」(ISBN 88-476-1805-3),Casa Editrice Bonechi.
在日スウェーデン大使館公認 観光情報サイト:http://letsgo-sweden.com/
guidebook sweden:http://www.guidebook-sweden.com/en
visitsweden:http://www.visitsweden.com/sweden/
Visit Karlskrona - Official tourist guide:http://www.visitkarlskrona.se/en
The Naval City of Karlskrona:http://www.orlogsstadenkarlskrona.se/page/22/start.aspx