【訪問日:2015年8月】
観光の時間です.
今日はラトビアの「Bauska(バウスカ)」でお散歩です.
今日は雨の中のお散歩です.お散歩歴の長い《わん》にとってバウスカは2度目のお散歩.
ゼムガレ地方の中心の町,バウスカは首都リガ(Rīga)から南へ約67㎞の地点に位置しています.ムーサ(Mūsa)川とメーメレ(Mēmele)川の合流地点に築かれた町は1609年に町としての権利を得ました.バウスカはリトアニアとの国境にも近いため,貿易の中継地点として栄えたそうです.
Bauskas rātsnams(Bauska Town Hall)
17世紀初めに建てられたタウンホールはレンガ造りの2階建ての建物で,当時ラトビアで最も規模が大きかったそうです.地下もあり,ワインセラーとして使われていたのだとか.また,ベルタワーの鐘の音は,19世紀中ごろまで町の人々に重要なイベントを知らせていました.
しかしタウンホールの修繕に十分な資金が費やされてこなかったため1852年にタワー部分が,1871年には2階部分が取り壊されました.
復元作業を終えたタウンホールにはBauska Tourism Informationがあります.バウスカ地域(districts of Bauska)の観光情報を提供しています.バスのチケットを購入したり,Rundāle宮殿の情報を入手したりもできます.
住所:Bauska district, Rātslaukums 1, Bauska, LV-3901
開館時間の詳細は
http://www.tourism.bauska.lv/en/attractions/top/bauska-town-hall-3
Bauskas Novadpētniecības un mākslas muzejs(Bauska museum of Regional stufies and Art)
インフォメーションのある広場(Town Square)の向かい側に位置する博物館です.
トラックの後ろに写っている黄色い建物がバウスカ地域芸術博物館です.
20世紀のバウスカの町の様子を中心に展示しています.入館料は大人1.4ユーロで,写真撮影は不可です.
≪わん≫「前に来たときは,自由に撮らせてくれたんだよぉ.」
博物館では一昔前の工場や商店,住宅内が再現されています.ワイン屋さんや写真屋さん,美容院,服屋さんなども再現されていて,昔の町の中を歩いているような雰囲気を楽しめる博物館です.たくさんの鉄製アイロンがならんでいたり,樽に入った塩,カゴに入った果物,小瓶に入った薬のようなものまで,小さい博物館にしては展示に凝っているなぁ”と感じます.美容院にはパーマ中のマネキンが座っていました.
1940年代の戦争のころや戦後のバウスカの変化に焦点を当てたコーナーもあります.また,バウスカの応用美術(applied art)の展示もあり,お散歩をした時は,人形コレクションの特別展(2015年10月中旬)でした.
あまり人の来ない時間帯だったようで...お散歩をした時は,係りの人が明かりをつけ,観たらすぐに消灯しながら一部屋ずつ周ってくれました.貸し切り状態です♪
住所:Kalna iela 6, Bauska, LV 3901
開館時間:
(5月から10月)
火曜-金曜:10:00-18:00,土曜-日曜:10:00-16:00
(11月から4月)
火曜-金曜:10:00-17:00,土曜-日曜:10:00-16:00
URL:http://www.bauskasmuzejs.lv/en?id=18
Bauskas pils(Bauska castle)
バウスカ城は15世紀頃につくられた要塞部分(The Order Castle)と,16世紀後半に建てられた城部分(The Duke's residence)で構成されています.
今,見えているのは比較的新しい方のお城です.半円形の2つのタワーの南側(高い方)は5階建てとなっているそうです.
博物館の料金は,塔(タワー)と全部の展示見学を合わせて5ユーロでした.
【The Order Castle】
15世紀中ごろに建てられたLivonian Order Castle.リヴォニア騎士団の1451年の城リストに記載が残っています.こちらはとても古いので,廃墟として残るだけです.
リヴォニアの南国境を守る役割があり,川を見下ろす丘に城が建設されました.分厚く高い石壁は,城を守るための銃器使用が増加していたという証拠なのだとか.タワーには大砲を発射するための小窓があったそうです.石の壁で囲まれたタワーの真ん中には大砲の玉のような置物がありました.
タワーには壁に沿って階段が取り付けられており,上ることができます.
結構,大変です.「向こう側が見える造りだから怖いなぁ...」...タワーは約90段ありました.タワーからはゼムガレ地方の景色を楽しめます.城の南側と西側には他者の侵入を防ぐ役割を果たしたムーサ(Mūsa)川とメーメレ(Mēmele)川があります.
2つの川が合流し,Lielupe川となります.
【The Duke's residence】
もう1つは16世紀後半に建てられた城.古い方の城が銃器を使用するだけであったのに対し,こちらの新しい城は城壁などで要塞化されているという特徴がみられるそうです.
写真の左右に写っている建物です.中庭を取り囲むようにして建っています.真ん中に写っているのは...上ると疲れるタワーです.
この城はクールランド(Courland,ラトビア西部地方の旧名でラトビア語ではKurzeme)のGothard Kettler公爵やその長男Friedrichの住まいでもありました.公爵がバウスカ上に住んでいた期間,バウスカの町はは行政の中心地として機能していました.
リノベーションされた城内では,城の歴史や,クールラント公爵の衣服やジュエリー類を見ることができます.昔の生活を説明したパネルもありました. 敷地内にいる案内係りのお姉さんは,伝統衣装のようなものを着ていました.城の雰囲気と合っていていましたよ.
全ての部屋ではありませんが,靴の上からビニールのカバーをかけて見学する場所もありました.床を守っています.城は暖炉やマンネリズムスタイル(Mannerism style)で装飾されたストーブで温められていたのだとか.
「大きな暖炉だなぁ.」
2階部分や地下もあり,こちらの城でも階段を上ったり下りたりして結構疲れました.
こんなふうに...階段だらけでした.
住所:Bauska district, Pilskalns Bauskas pils, Bauska, LV-3901
開館時間:
(5月から9月)9:00-19:00
(10月)9:00-18:00
(11月から4月)火曜-日曜:11:00-17:00
URL:http://www.bauskaspils.lv/
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
【バウスカのアクセス】
リガとバウスカの間はA7(E67)道路で結ばれており,1時間程度です.
リガからはバスも出ています.バスを利用した場合は1時間15分くらいかかるそうです.運賃は3.5ユーロとありました.
参考URL:http://www.tourism.bauska.lv/en/info/travel-to
(ラトビアでの運転)
速度制限 街中:50km/h,郊外:80km/h,主要高速道路:90km/hです.ヘッドライトは常に点灯させる必要があります.高速道路は無料です.
2014年夏に訪れた時は,特に東部において工事区間が多く移動に時間がかかりました.また,アスファルトではない道路も多くあります.
ラトビア
バルト三国の真ん中に位置する国で,エストニア,ロシア,ベラルーシ,リトアニアと国境を接しています.また西側はバルト海(リガ湾)に面しています.
1991年に旧ソ連から独立し,2004年にはエストニア,ラトビアとともにEU加盟しています.ラトビアは2014年にユーロを導入しました.
ハンザ同盟の都市として発展した地が多く,文化面ではドイツやポーランドの影響が大きいと言われています.公用語のラトビア語はバルト系言語で,リトアニア語と同じグループに属します.キリスト教徒の多くは福音ルーテル派でありエストニアと同じで,カトリックの多いリトアニアとは異なります.
国名 | Republic of Latvia(ラトビア共和国) | |
人口 | 215万人 | |
面積 | 約6.5万平方キロメートル | |
言語 | ラトビア語 | |
通貨 | ユーロ(2014年に導入) | |
時間 | UTC+2(日本時間 -7時間,夏季は -6時間) |
二宮書店編集部(2016)「データブック オブ・ザ・ワールド 2016年版」二宮書店.
外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
ラトビア政府観光局公式ポータル:http://ww3.latvia.travel/ja
Bauska old town society:http://www.bauskasvecpilseta.lv/all-news
Bauskas novada pašvaldība:http://www.tourism.bauska.lv/en/info