【訪問日:2016年8月】
観光の時間です.
今日はスウェーデンの「Helsingborg(ヘルシンボリ)」の近郊でお散歩です.
ソフィエロ城はヘルシンボリの町から5㎞ほど離れたところにあります.
1866年,Crown Prince Oscarと彼の妻(Sophia of Nassau)が緑豊かな夏の宮殿に滞在することとなりました.彼らは2年前にこの地を訪れており,美しい景観や自然環境を気に入り夏の城(Sophie-Ro)を建てることにしたのです.
2000平方メートルの敷地...エントランスから宮殿が遠いぃ.
今日もたくさん歩いてしまいそうな予感です.
ソフィエロ城のガーデン
1970年代までは王族の夏の宮殿でしたが,現在は公開されており,城とガーデンを見学できます.入場料は大人100SEKです.ヘルシンボリの他の施設とセットになったチケット(Kulturkortet)もあります.
5月末にはたくさんのシャクナゲ(rhododendrons)が咲き誇ることで有名です.2010年にはEurope's Most Beautiful Parkに選ばれたのだとか.お散歩をしたのは8月末だったので,シャクナゲを見ることはできませんでしたが,他の花もたくさん咲いていました.
庭を彩る花やたくさんの実をつけたりんごの木...晴れている日にお散歩できて良かったです.1万種を超える植物があり,イングリッシュガーデンやヴィクトリアガーデンといった多様なスタイルの庭も造られています.美しく整備されていますが,自然のままの姿も見ることができるのが特徴なのだとか.
迷路もありました.
迷路(labyrinth)といっても背の高い生垣がクルクルしているだけなので,迷うことはありませんが,一度入ると疲れていてもクルクル歩き続けなくてはなりません.
ソフィエロ城は1905年にガーデニングに興味のあったGustaf Adolf(Crown Prince Oscarの孫)に譲られ,新たな庭が造園されていきました.豪華なイングリッシュパークを造ったのはGustaf Adolfの妻Margaretaです.彼女はイングランド出身で園芸に関する知識の豊富な人だったそうです.
彼女は花壇や歩道を整備していきました.夫妻は石庭(rock gardens)や温室も造ったそうです.
メロンハウスを見つけました.
あ,メロンだっ.小さな温室内には小さなメロン(!?)が成っています.
ソフィエロ城のガーデンの中でも人気の見所となっているRhododendron garden(シャクナゲの庭)もGustaf Adolf夫妻が造ったそうです.城の両端に渓谷があることや弱酸性の土壌,水はけの良さといった条件がシャクナゲを育てるのに最適だったようです.
庭を造るだけではなくシャクナゲの収集もしており,集めた植物は北側渓谷に植えられました.南側渓谷を彩るのはGustaf VI Adolfが亡くなった1973年以降に植えられたものが多いそうです.ガーデンには500種近いシャクナゲがあるのだとか.
Gustaf Adolfは1950年にスウェーデン王Gustav VI Adolfとなりましたが,このガーデンで過ごす時間を大切にしていたそうです.
Gustaf Adolf夫妻が残した庭を守るため,今日でも優秀な造園家がソフィエロ城の庭で働いています.庭造りは今でも続いており,2005年には中国からの珍しい植物を集めた新たな花壇が作られました.
創設150周年を迎えるソフィエロ城とガーデン.
2016年6月6日には150周年を記念した新しいガーデン『The Jubilee Garden』が誕生しました.
造園家Mona Wemblingによるデザインだそうです.2016年の期間限定ではなく,Jubilee Gardenは,これからも訪れる人を楽しませる世界となるそうです.
ショップ
【Palace Shop】
エントランスと城の中間あたりにあります.
ちょっとした食べ物やガーデニンググッズなどを販売していました.
ショップの前では素敵な出会いがありました.「あ!! ワンコがいる」
こんにちは♪ おとなしいワンコでした.ソフィエロ城のガーデンはリードでつないでいれば犬と一緒にお散歩できます♪
【Sofiero Flower & Garden Shop】
敷地の北側(エントランスのある道路沿い)にはSofiero Flower & Garden Shopという店もあります.
こちらは地元の人向けといった店で,苗や土,植木鉢などを販売していました.
ソフィエロ城
夏の宮殿といえば...エーランド島のサマーパレス(「Sollidens slott(ソリデン宮殿)」の思ひで…)を思い出します.宮殿には入ることができずガッカリしたのですが...ソフィエロ城(Sofiero Palace )は違います!!
宮殿内の見学もできるのです.
お城の見学料金も入場料に含まれています.
Gustav VI Adolfがこの城で過ごした部屋が再現されていたりします.広すぎず,ちょうど良いサイズのミュージアムでした.
カフェで休憩
城の一部はカフェやレストランとなっています.
レストランの窓から見えるのは,エーレ海峡とデンマーク.レストランは14時くらいまでの営業ですが,カフェは17時まで利用できます.
歩き疲れたので,ちょっと休憩です.カフェでエビと魚のオープンサンドイッチを1つずつ注文しました.
《わん》「わぁぁ.エビが山盛りだぁ!! た,高さがすごい.」
ちょっと高かったエビのオープンサンド.Räkmacka sofiero(169SEK)です.プリプリはしてないけれど,歯ごたえのあるエビです.高いけれどたっぷり,ゆで卵も二つ分くらい入っていました.少しエビの殻が残っていたよぉ…と《わん》.
写真の奥に見える魚のオープンサンドSillsmörgås(56SEK)はディルが入っています.さわやかで美味しいです.クリームチーズで魚のしょっぱさをカバーしている感じでした.下の黒パンは固めでしたよ.
カフェにはオープンサンドだけではなくクッキーや小さなケーキもありました.
たくさん食べたので,お散歩を続けます…とりあえずエントランスまでは歩いて戻らないといけません.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
【今回の観光地】
Sofiero
Sofierovägen 131,251 89 Helsingborg
営業時間:
(夏期:2016年は4月15日から9月18日)10:00-18:00. palace exhibition 4月15日から5月8日,11:00-14:00. 5月9日から9月18日,10:00-18:00. イベントが行われる日は入場時間が変更されるので注意してください. 冬期もガーデンのみは見学(10:00-16:00)できるようですが,カフェやソフィエロ城は営業していません.
公式URL:https://sofiero.se/en/
【ソフィエロへのアクセス】
ヘルシンボリまではマルメから自動車で1時間程度.E6を利用します. ソフィエロ城とガーデンはヘルシンボリの北側にありますDrottninggatanとを海沿いに進みます.ほぼまっすぐの1本道で,看板も出ていました.エントランスの目の前に駐車場があり,無料で利用できます. ヘルシンボリの町中からバスを利用する場合は,Laröd行きの8番のバスでLaröd Sofiero Huvudentrénで降ります. 町中からは5km路近く離れていますが,Drottninggatanを北方向へ歩いていくこともできると紹介されています.ちょっと遠いと思いますが.
スウェーデン
スカンジナビア半島の東側に位置するスウェーデン.北西部のノルウェーとの国境にはスカンジナビア山脈があります.国内には約9万もの湖沼が存在し,またストックホルム群島(Stockholms skärgård)には2万4千もの島々が点在するなど独特の地形を有しています.
国土は南北に細長く,国土の約14%は北極圏に位置し,夏至前後の1-2ヵ月は太陽が沈みません.北部の冬は7ヵ月にも及びます.一方,南部は北大西洋海流の影響を受けるため高緯度にもかかわらず比較的温和な気候です.人口の90%は南半分に居住しています.
1995年にEUへ加盟しましたが,通貨統合への参加は見合わせており,ユーロは導入していません.スウェーデンの中央銀行リクスバンク(Sveriges Riksbank)は,1668年に誕生した最古の中央銀行として知られています.
国名 | Kingdom of Sweden(スウェーデン王国) | |
人口 | 968万人 | |
面積 | 約45万平方キロメートル | |
言語 | スウェーデン語 | |
通貨 | スウェーデン・クローナ(SEK) | |
時間 | UTC+1(日本時間 -8時間,夏季は -7時間) |
二宮書店編集部(2016)「データブック オブ・ザ・ワールド 2016年版」二宮書店.
外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
新世紀シリーズ「スウェーデン」(ISBN 88-476-1805-3),Casa Editrice Bonechi.
在日スウェーデン大使館公認 観光情報サイト:http://letsgo-sweden.com/
guidebook sweden:http://www.guidebook-sweden.com/en
visitsweden:http://www.visitsweden.com/sweden/
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