【訪問日:2015年8月】
観光の時間です.
今日はリトアニアの「Kaunas(カウナス)」でお散歩です.
リトアニア第二の都市,カウナス.ヴィリニュスが占領下にあった1920年から1939年の間,カウナスはリトアニアの首都として政府機関などが置かれていました.
今日はカウナスの旧市街をお散歩します.
ライスヴェス通り(「カウナス市街地-ライスヴェス通り(Laisvės alėja)」の思ひで…)を西へ(旧市街方面へ)進むと通りの名前が「ヴィリニアウス(Vilniaus)」となり,地下道をくぐると旧市街です.
ヴィリニアウス通りは旧市街における美しい通りと言われています.
木で作られた建物や裕福な市民が建てた赤煉瓦の建物が修復され,残っているそうです.
市庁舎(town hall)と市庁舎広場
旧市街の中心となるのは市庁舎広場(Rotušės Aikštė)と旧市庁舎です.今回の記事の最初の写真です.
市庁舎はカウナス旧市街の中でも特に美しい建物と言われています.
塔の高さは53mです.細長く優雅な佇まいからWhite Swan(白鳥)と呼ばれることもあります.1542年に建築が始まり,時間の経過とともに外観はゴシック,ルネッサンス,バロック,classicismと変化しのだとか.近年では1973年に改装され,市庁舎は結婚式の場として生まれ変わりました.
旧市庁舎は(ツーリストインフォメーション)でもあり,パンフレットが置かれていました.旧市庁舎の古い地下室を利用した陶器博物館があるとのことでしたが,この日は開いていませんでした.
住所:Rotušės sq. 15, Kaunas
リトアニア医療と製薬史博物館
市庁舎広場に面した通りにあるのですが...なかなか見つかりませんでした.
鉄格子のようなものでしっかり閉められたドアが博物館の入り口だとは思わなかったからです.「開けても良いのかな...?」って感じでしたが,鍵がかかっていなかったので中に入ることができました.すごく分かりにくいですが,ここが入口で合っていました.入館料は2ユーロくらいだったと思います.
この博物館では,中世の呪術師による治療や近代医学の発展,19世紀の薬局が再現されています.古代の医学を学ぶために医学生も訪れるそうです.
《ころ》「なんとなく薬の香りがするねぇ」
薬棚がある薬局コーナー.ここにある調度品は20世紀初頭に造られたものだそうです.棚の中には昔の薬や医療器具が入っています.
別の部屋では,係りのお姉さんが機械を実際に動かしてくれました.
大きな音を立てて動く機械からは,タブレットのようなものが出てきました.ガイドブックによると,この装置は100年以上前の製薬機械なのだとか.
館内の展示物は,瓶の中に薬草や液体が入っていたり,病気を治そうとする姿が人形で再現されていたりとちょっと怖くなる場面もあります.
地下の部屋には治療されたような跡の残る頭蓋骨の展示もありました...
LIETUVOS MEDICINOS IR FARMACIJOS ISTORIJOS MUZIEJUS
住所:Rotušės a. 28, LT-44279 Kaunas
時間:火曜から土曜の10:00-17:00.
カウナス城
カウナス城博物館では2013年から新たな展示が始まりました.14世紀頃から今日までのカウナス城に関する歴史を見ることができます.
カウナス城はリトアニアで最初にできた石造りの城で,ドイツ騎士団の侵略を防ぐ目的で建てられました.1362年に外側と内側の壁そして2つの塔が造られました.城は堀と2列の壁で守られていたそうです.
カウナス城は軍事的目的のため,2つの川(ネリス川(Neris)とネムナス川(Nemunas))の合流地点付近に位置しています.
こちらは塔から見た景色です.川が近くを流れているのが分かります.
ドイツ騎士団の侵略を撃退するには最適な場所なのですが,17世紀から18世紀にかけてネリス川の氾濫により深刻な被害を受けました.水流は,塔と強固な二重の壁のほとんどを流し去ったそうです.つまり,今日まで残っているのは修復された円形の塔と外壁,城郭の一部のみです.
展示スペースは,地下1階に2部屋と上に3部屋あり,段差の高い階段を上り下りするのがちょっと大変でした.特に,地下に行く階段は体の小さな《わん》と《ころ》には大変でした…
インテリアの一部であったストーブの紹介もありました.ストーブの形が円柱形から角のある形へ変化したり,タイルの模様や色彩の多様化,装飾の変化など,時代の変化を感じることができます.
住所:Pilies g. 17, Kaunas
時間:(9月から5月)火曜から金曜の10:00-18:00,土曜の10:00-17:00.
(6月から8月)火曜から土曜の10:00-18:00,日曜の10:00-16:00.
お散歩をしたときは入場料2.32ユーロでした.
ペルクーナスの家
15世紀後半に建てられたこの住宅は,カウナスで最も古い建物と言われています.
赤煉瓦造りのこの建物は,フランボワイヤン様式(15から16世紀における炎のような装飾を特徴とする建築)の傑作と言われ,リトアニアを代表する建築物のひとつでもあります.建物の正面の部分には,16種類のレンガが使われているのだとか.
この場所に雷神ペルクーナスを祀る神殿があったという言い伝えあり,1818年には壁面から雷神ペルクーナスの像が見つかったそうですが,その像は失われてしまいました.
Perkūnas (Thunder) House
住所:Aleksoto St. 6, Kaunas
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
(リトアニアの営業時間の表示)
リトアニアでは曜日にローマ数字を当てはめ営業時間を表示している店があります.Iが表すのは月曜日です.例えば「I-V, 8-22」と表示されていたら「月曜日から金曜日の8:00-22:00」という意味です.
リトアニア
バルト三国の1つでラトビア,ベラルーシ,ポーランド,ロシア(カリーニングラード)と国境を接しています.バルト海をはさんだ西側にはスウェーデンがあります. 1940年に旧ソ連邦に編入され,1990年ソ連からの独立宣言を議会で採択しました.2004年にはエストニア,ラトビアとともにEU加盟しています.リトアニアが2015年1月にユーロを導入したことで,バルト三国すべてでユーロが流通することとなりました. 公用語のリトアニア語はバルト系言語で,ラトビア語と同じグループに属します.宗教は主にカトリックで,文化面はポーランドの影響が大きいと言われています.
国名 | Republic of Lithuania(リトアニア共和国) | |
人口 | 291.6万人 | |
面積 | 約6.5万平方キロメートル | |
言語 | リトアニア語 | |
通貨 | ユーロ(2015年に導入) | |
時間 | UTC+2(日本時間 -7時間,夏季は -6時間) |
二宮書店編集部(2015)『データブック オブ・ザ・ワールド 2015年版』二宮書店.
Danguolė Kandrotienė (2015)「Lithuania 100 places to visit」TERRA PUBLICA(978-9955-652-99-1).
外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
DTACリトアニア観光情報局:http://www.dtac.jp/baltic_eeurope/lithuania/
True Lithuania:http://www.truelithuania.com/
KAUNAS TOURISM INFORMATION CENTER:http://www.kaunastic.lt/index.php/en/