【訪問日:2016年8月】
観光の時間です.
今日はデンマークの「Aalborg(オールボー)」でお散歩です.
今日はオールボーの街中をお散歩します.
リムフィヨルド(Limfjord)に接した街,オールボーは商業都市として発展しました.内陸に位置するオールボーですが,海峡であるリムフィヨルドのおかげで1342年にはユラン半島最大の商業都市のひとつとなっていたそうです.産業化(工業化)の波が押し寄せたのは1800年代のこと.工場の大きな煙突が立ち並ぶ街として知られるようになりました.
近年では風力やバイオマスといった代替可能エネルギーの研究に特化した企業が増えてきているようです.オールボーには海洋風力発電インフラ事業を展開するBladt Industriesや鉄鋼メーカーのSanistålなどが本社を置いています.
まずはフィヨルド沿いを歩いてみます.
Aalborg's New Waterfront
オールボーの水辺(リムフィヨルドのあたり)は1980年代までは造船所などがあった産業の中心地でした.重工業が廃れた現在ではきれいに整備され,散歩に最適な場所となっています.
周辺には展示施設としても利用されるUtzon Centerや文化センターNordkraftなどの世界的に有名な建築物もあります.
【Aalborg Havnebad】
Jomfru Ane Parken 6,9000 Aalborg
6月半ばから8月末まで営業しているハーバープール.夏の暑さを忘れる場として親しまれています.
お散歩をしたときはKLATREKLUB(クライミングクラブ)のイベントが行われていました.ロープを使わずに登るボルダリング(Bouldering)という競技だと思います.大音量の音楽と声援.落ちてしまった時の水しぶきに,お客さんはさらに盛り上がっていました.観覧は無料でしたよ.
【オールボー大学の施設(Universitetsatrium)】
Nyhavnsgade 14,9000 Aalborg
リムフィヨルド沿いにあるオールボー大学の施設ではオープンキャンパスのようなイベントが催されていました.自由に見学できました.
「GAME SCOPE RESEARCH CONFERENCE 2016」というイベントだと思います.
任天堂Wiiような体を動かすようなゲームを実践している人がいました.ボードゲームを体験するコーナーでは,グループごとに複雑そうなゲームを楽しんでいました.
オールボーは住民の5人に一人は学生という若者がたくさんの町です.その街にあるのがオールボー大学(Aalborg University).デンマーク国内だけではなく世界各国から学生が集まっています.街も住居確保など学生のための支援を優先的に行っているのだとか.
リムフィヨルド沿いではのんびりとお散歩を楽しむ人をたくさん見かけました.イベント開催地でもあるようで,
この日も不思議なセットの準備が着々と進んでいました.
オールボー城(Aalborghus Slot)
Slotspladsen 1,9000 Aalborg
オールボー城はリムフィヨルドのそばにあります.
1539年にKing Christian三世によって建てられたお城.要塞のつもりで建てられたそうですが,結局は地方政府のオフィスとして使われました.1808年ごろには増築されています.もともとの様式が残っているのは城の東部分だけなのだそうです.
館内の見学は不可ですが,8:00-21:00の間なら,中庭を無料で見学できます.夏のシーズン中(5月1日から10月31日)なら地下牢や地下通路の見学もできます.地下牢の見学は15時までです.
《わん》「あ!! 扉が開いてる.行ってみよう♪」扉があればまずは行ってみる,そして開けてみる,これはデンマークの旅には必須のテクニック(?)です.
地下牢(Dungeon,Fangehul)や城の解説パネルがある防空壕(Kasemat)を見学できました.
オールボーの彫刻
オールボーの街で見かけた2つの彫刻です.街の西を通る大通りヴェスターブロ通り(Vesterbro)にあります.
【アヒル飼いの少女(Gåsepigen)】
オールボーで愛されてる彫刻のひとつと紹介されています.
【牡牛の像チンバーチューアン(Cimbrertyren)】
道路の真ん中にたたずむ牛の彫刻.車の往来が激しく,人通りも多い横断歩道の真ん中にあるので,写真を撮るときは注意してください”
彫刻のある信号の近くの通り(Bispensgade)やその周辺の通りはショッピングストリートとなっていて,洋服屋さんやカフェなどがたくさんあります.
Bispensgadeを東へ(牛の彫刻を背にして)進むとØsterågadeへぶつかります.その通り沿いにあるのがイェンス・バング邸です.
イェンス・バング邸(Jens Bangs Stenhus)
Østerågade 9,9000 Aalborg
イェンス・バング邸はオールボーでもっとも有名な北欧ルネッサンス様式の建物です.損傷が激しいようですが窓の上にある装飾部分には人の顔がデザインされています.Adelgade通り側の壁には,市庁舎に向け舌を出しているイェンス・バング(Jens Bang)本人の顔が彫られているのだとか.
17世紀に建てられた豪商の館は,市内最古の薬局「Svaneapoteket」として営業を続けています.石造りの家に入ることはできませんが,ガイドツアーがありApotekersamlingen(薬屋さんのコレクション)を見られるそうです(要予約).薬局の歴史や建物についての話を聞けるのだとか.チケットはAalborg Historiske Museumで購入するかオンライン予約するそうです.
イェンス・バング邸の地下はDuus Vikjaelderという酒場になっていますが,ランチも楽しめます(「ある日のごはん」の思ひで参照).
聖ブドルフィ教会(Budolfi Kirke)
Algade 40,9000 Aalborg
白壁が目を引く大きな教会.14世紀末に建てられたゴシックスタイルの建築物です.
約60mの尖塔は1779年に建てられたそうです.風見鶏のついた尖塔は町のシンボルになっています.
20世紀になってから北欧ルネッサンス風に内部が再建されたのだとか.2001年ごろには大規模なリノベーションが行われたそうです.
教会内部も白い壁のデザインでスッキリとしています.
毎時間ごとに代わるカリヨンの音色も楽しめるそうです.《ころ》「9時から22時の00分ごとに鳴っているらしいけれど...聞こえなかったねぇ.」
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
地図で見ると小さなデンマーク.確かにデンマークはヨーロッパでは小さな国ですが,日本人がまず到着するコペンハーゲンはシェラン島の右端にあるため,デンマーク国内の移動は結構時間がかかります.コペンハーゲンからオールボーまでは高速道路で約400Km.日帰りも可能ですが,オールボーまたはオーフスでの宿泊がおススメです.
デンマーク
ヨーロッパ大陸の北部に位置する国で,ドイツと陸続きのユラン(ユトランド)半島,フュン島,シェラン島,スウェーデン南部を挟んで西側に位置するボーンホルム島といった主要な島に加え,450程の島からなる国です.童話作家アンデルセンが生まれた町,オーデンセはフュン島にあります.また,アイスランドの東に位置するフェロー諸島やグリーンランドはデンマーク領です.
世界中で親しまれている玩具レゴ(LEGO)はデンマーク生まれのブロック玩具です.レゴグループは2030年までに石油を使わない素材への全面切り替えを表明しています.企業だけではなく,デンマークは環境対策先進国として様々な対策を行っています.例えば風力発電が大規模に導入されており,(2015年末時点で)516基もの洋上風力発電風車が設置されています.
2000年の国民投票でユーロ参加を否決しており,独自通貨デンマーク・クローネを(DKK)使っていますが,DKKをユーロにペッグさせ,対ユーロ変動幅を一定幅に維持しているため,ユーロとの為替レートが大きく変動する事はありません.
国名 | Kingdom of Denmark(デンマーク王国) | |
人口 | 570万人 | |
面積 | 約4.3万平方キロメートル | |
言語 | デンマーク語 | |
通貨 | デンマーク・クローネ(DKK) | |
時間 | UTC+1(日本時間 -8時間,夏季は -7時間) |
川野祐司(2016)「ヨーロッパ経済とユーロ」文眞堂.
TROJABORGS FORLAG「デンマーク-ある王国-」(ISBN 87-89868-60-9).
外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
Denmark.dk:http://denmark.dk/en/quick-facts/map-of-denmark/svendborg/
VisitDenmark:http://www.visitdenmark.com/denmark/tourist-frontpage
VisitAalborg:http://www.visitaalborg.com/ln-int/aalborg/tourist
Aalborg Kommune:http://www.aalborg.dk/english