ドイツ「Frankfurt(am Main)」の思ひで…

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観光の時間です.
今日はドイツの「Frankfurt am Main」でお散歩です.

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フランクフルト・マイン国際空港(Flughafen Frankfurt am Main:FRA)がある街,フランクフルト.日本からの直行便の多くがFRAに到着します.さらに各都市への乗継便も多いためフランクフルトを訪れる人は多いと思います(空港から市内への移動については「フランクフルトの公共交通」をご参照ください).

 

ポーランド国境沿いにあるドイツ東部の町,フランクフルト(Frankfurt an der Oder)とは違う町です!!!

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain フランクフルトカード

Frankfurt Card
https://www.frankfurt-tourismus.de/en/Information-Planning/Frankfurt-Card

Sバーン(電車),Uバーン(地下鉄),バス,トラムが乗り放題になり,市内博物館への入場が割引になる観光カード.

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1日(10.5ユーロ),2日(15.5ユーロ)があります.また,グループ用のカードもあり1日券が22ユーロ,2日券が32ユーロです.グループカードは5人まで有効です.
公共交通のルートマップや市内の地図をもらえます.

市内のツーリストインフォメーションの他,フランクフルト空港内にあるService PointやWelcome Centerなどでも購入できます.またオンラインで注文し自宅で印刷していくタイプもあるようです.

 

利用できる公共交通の範囲はゾーン50(フランクフルト市内)とゾーン5090(フランクフルト空港)です.無料になるのは公共交通機関の移動だけですが,このカードさえ持っていれば乗り放題なので,とても楽に観光できます.
Sバーンはフランクフルト空港と市内を結ぶ電車でもあります.片道4.95ユーロもします.さらに市内の公共交通1日券は5.35ユーロ.空港を含む1日券は9.65ユーロ.フランクフルト空港に到着し,フランクフルト市内を観光する予定の人は購入した方がお得だと思います.
ゲーテハウスや美術館などの多くは半額になり,動物園やマインタワーは20%引きになります.またショッピングで割引になるお店もあります.

割引になる施設やアトラクション,ショップはこちら

 

※料金は2019年夏の価格.フランクフルトの公共交通利用料金は毎年のように値上げされています.

フランクフルト周辺地域の観光に便利なRheinMainCardというのもあります. 

 

マイン川が流れるフランクフルト.am Mainはマイン川沿いにある...という意味です.

《わん》「マイン川はライン川の支流なんだよ!」
《ころ》「ライン川沿いの町もお散歩したね♪」


ケルンの思い出
リューデスハイムの思い出

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 船から見たフランクフルト

フランクフルトの街を流れるマイン川クルーズです.
今回利用したのはPRIMUS- LINIEのフランクフルト周遊.Eiserner Steg(鉄の橋)近くにチケット売り場・乗り場があります.

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レーマー広場近くのアイゼルナー・シュテーク埠頭を起点に,上流コース・下流コースの2コースを運航しています.上流コースはゲルバーミューレ方面で,フランクフルトの近代的な建物を遠くから眺めることができ,港に積まれたコンテナなども見学できます.下流コースはグリースハイム閘門方面で,フランクフルトの市街を川からの視点で見学できます.
片方面だけに乗ることもできますし,(中間に位置するスタート地点で下りずに)両方面のクルーズを楽しむこともできます.

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1方向約50分.フランクフルトカードで20%引き居なるので,7.92ユーロ.通常は9.9ユーロです.両方巡るツアーの場合は50分×2,料金は12.9ユーロです.

フランクフルト,マイン川周遊はKDの運行するクルーズもありました.価格やコース,出発時間に違いがあるので,観光プランに合ったクルーズが見つかると良いですね.(フランクフルト マイン川のリバークルーズ


天気の良い9月上旬のお散歩.

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クルーズ観光には,たくさんのお客さんが来ていました.オープンデッキに設置された椅子は満員.操縦席横のベンチのようなスペースを何とか確保できました.

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ビールを注文して,くつろいでいるお客さんも多かったです.
上流のみ50分コースに参加した《わん》と《ころ》.最大の見どころ,フランクフルトのビル群の眺めです(それ以外の景色はモダンな建築物と積み上げられたコンテナくらいです...).

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《わん》「ドイツの大銀行のビルらしいよ!」
マイン河畔のマンハッタンということでマインハッタン(Mainhattan)とも呼ばれているそうです.(右側にある)シャープペンの先っぽのようになっている建物はMAIN TOWER.展望デッキがあり,200mの高さからフランクフルトの街並みを一望できます.

スカイラインを成す一つが148mの高さのEuro Tower.98年から2014年まで,ECBの本部でした.船からは見えませんが...その建物の下あるのがEuro monument.

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大きなユーロのマークと黄色い星があしらわれたモニュメント2001年1月に設置されました.

新しいECBの本部,ECB新庁舎(New European Central Bank)はこちら.ビル群とは離れたところにあります.

f:id:osanpowanko:20190902121132j:plain欧州中央銀行はドイツ語でEuropäische Zentralbank(EZB)です.2014年にフランクフルトの町並みに加わったECB新庁舎は,ツインタワーになっています.
《ころ》「そういえば建設中の時もフランクフルトに来たね♪」

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2012年にお散歩した時の写真です.
《わん》「建設中の方がツインタワーになってる感じが分かるね」

 

金融都市として発展したフランクフルトですが,文豪ゲーテが若い時代を過ごした街でもあり,文化的な一面を見ることができます.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain GOETHE-HAUS(ゲーテハウス)

住所:Großer Hirschgraben 23-25,60311 Frankfurt am Main
営業時間:10:00-18:00(日祝は17:30まで)
URL:https://www.goethehaus-frankfurt.de/

 

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ちょっと地味な感じのここが入口.
入場料は大人7ユーロ.フランクフルトカードで50%引きになります.
ゲーテが生活していた家(ゲーテハウス)と当時のアート作品を展示したギャラリーの2か所を見学できます.

 

【GOETHE-HAUS】

文豪ゲーテ(Johann Wolfgang Goethe)の生まれた家.

f:id:osanpowanko:20190902144401j:plain皇帝顧問官の父と市長の娘である母を持つゲーテ.フランクフルトの裕福な家庭のお家です.お金持ちなゲーテの家は4フロアあり,見ごたえがあります...各階は階段で移動となります.
《わん》「建物は第二次世界大戦後に復元されたものらしいよ」
1階(グランドフロア)にある,キッチンでは上流階級の典型的な台所の様子を見ることができます.展示されている調度品は,戦火を免れることができたそうです.
《ころ》「型の種類が豊富だねぇ」

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シフォンケーキやクグロフ型,貝殻や魚,イチゴみたいな形の型もありました.どんな料理を作ってもらっていたのかな!? 料理人と2人のメイドが雇われていたそうです.


2階.中央の間の壁紙は中国をイメージしたChinoiserieで北京の間とも呼ばれています.

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家具には深紅のシルクが使われています.パーティーや大切なお客さんをもてなした部屋だそうです.

階段の踊り場にある大きな時計

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日付や月,太陽の位置なども表示される天文時計.下の方にはクマが動き出すdancing bearの仕掛けもありました.

上流市民の家に改装したのは父のヨハン・カスパル・ゲーテ.弦楽器やたくさんの絵画のコレクションも展示してあります.

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3階にある,本がぎっしりと詰まった本棚があるのは,父ヨハンの書斎でした.

4階のWriting Roomにはゲーテの机もあり,いくつかの作品の初稿が書かれたそうです.

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ゲーテの作品で有名なのは...「ファウスト」や「若きヴェルテルの悩み」です.


【ART GALLERY】
ゲーテの時代の絵画が展示されたGOETHE-MUSEUM ART GALLERYも見学できます.

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14室もある絵画ギャラリー...ゲーテは父親が収集した作品で絵画に詳しくなったようです.美術作品はゲーテの創作活動に影響を与えていたのかもしれません.

ゲーテハウスもアートギャラリーも英語の解説を貸してくれます.
ゲーテハウスはちょっとわかりにくい場所にあります.地下鉄を利用するならWilly-Brandt-Platzく,U5で中央駅から来ることができます. 

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain レーマー広場と旧市庁舎

フランクフルトの一番の見どころ,木組みの家がかわいいレーマー広場(Römerberg)です.

f:id:osanpowanko:20190902110531j:plain中心にあるのは正義の女神の噴水です.
広場を取り囲むように伝統的な木組み(half-timbered)スタイルの建築を見ることができます.名前が付けられていた建物もあるそうです.階段状の破風が特徴的な建物.

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1405年からフランクフルトの市庁舎となっています.
3つありますが...そのうちの2つしか名前が分かりませんでしたRömerとGoldener Schwanです.「この建物が広場の名前の由来となったのかな!?」

市庁舎に近づくと「Imperial Chamber open today」との掲示がありました.この日の開館時間は10:00-13:00.
《ころ》「せっかくだから観に行ってみよう」
市庁舎の横の通り(Limpurgergasse)を進むと,入口があります.

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f:id:osanpowanko:20190902111233j:plain門をくぐると中庭のようなところに入ります.入ってきた門の壁に自動販売機が設置されており,ここで入場券を購入します.入場料は大人2ユーロ.カードや高額紙幣は使えない機械で,さらに表示が薄くて,天気のいい日は見にくい券売機です.
らせん階段を上ると見学できる部屋に着きます.

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f:id:osanpowanko:20190902111633j:plain「見学できるのは2部屋しかない...」
2つ目の写真が市庁舎で一番の見どころと言われるKaisersaal(Emperor's Hall).1612年ごろに建てられました.昔は市議会が行われていましたが,現在ではセレモニーの会場となっています.
壁一面に立派な絵が飾られています.

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15分くらい(のんびりと)見学していましたが,《わん》と《ころ》以外誰も来ませんでした.
《わん》「カイザール(皇帝の広間)に興味がない人は来なくてもイイかもね.」
でも,レーマー広場をちょっと高い位置から眺めることができます.

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市庁舎の皇帝の広間は行事がない時間帯に見学できます.
営業時間:毎日10:00-13:00,14:00-17:00.との情報もあります.

  

つぎはどこをお散歩しようかなぁ... 

  


  

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain ドイツ

 

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ヨーロッパ中央部に位置するドイツは16の州から成り,ライン川やエルベ川といった国際河川が流れている.
自動車や化学産業の分野で高い技術を持ち,EU最大の経済規模を誇る. 2011年に公表した「ハイテク戦略2020行動計画」では,インターネットを利用し工場や企業,さらには異なる産業間をも相互接続することによりドイツ全体を一つの工場として機能させ生産性を高めることが示されている.
ヨーロッパへの難民流入に寛容な態度をとったドイツであったが,2018年頃からは難民排斥を訴える政党が躍進したり,難民の増加に伴う教育機関のひっ迫が問題となったりしている.
EU原加盟国のひとつで,EUにおいてフランスとともに中心的な役割を果たしている.欧州中央銀行(ECB)はドイツのフランクフルトにある.

 

国名 Federal Republic of Germany(ドイツ連邦共和国)

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人口 8,245万人
面積 約35.7万平方キロメートル
言語 ドイツ語
通貨 ユーロ(EUR)
時間 UTC+1(日本時間 -8時間,夏季は -7時間)

 

 

【参考ホームページ・参照文献】

川野祐司(2019)「ヨーロッパ経済の基礎知識2020」文眞堂.
 

外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html

Frankfurt am Main:https://www.frankfurt-tourismus.de/en