【訪問日:2016年8月】
博物館の時間です.
今日はスウェーデンの「マルメ:Malmö」でお散歩です.
マルメのお城,Malmöhus Slott(Malmöhus Castle)をお散歩しました.
城は時代の変化に伴い王族の住居,要塞,刑務所など様々な役割を果たしてきました.現在はMalmö Museums(マルメ博物館,Malmö MuseumとMalmö art museum)となっています.
《ころ》「日本のガイドブックでは地下に水族館と動物園があるって紹介されてたけれど...本当かなぁ!? 地下に動物園って...!? どういうことだろう?」
1階が自然科学博物館
2階が歴史とアート
3階がアートギャラリー(14世紀以降の北欧アート)
地下は水族館と動物園
と紹介されています.“お城”といっても城に関する家具の展示だけではなく,アートや自然などいろんなテーマでの展示がある見応えのある博物館です.入館料は大人40SEKでした.
マルメ博物館
常設展示は,城や街の歴史に関する展示です.特別展もあり,お散歩をしたときは「Stripes, Checks, Dots」でした(2017年末まで).
ありふれた柄だからこそ注目に値するということで,このようなテーマでの展示が行われているそうです.洋服を中心とした展示でした.縞,格子,水玉...同じ柄なのに,大きさや色使い,配置の違いで全く異なる印象の服になったいました.
印象的な展示は切り絵コーナーです.
透明なケースに入れられた大きな切り絵が天井からつるされていました.細かい部分まで作りこまれた切り絵自体も美しかったですが,照明により影となって映っている姿も素敵でした.これらはペーパークラフトアーティストのKaren Bit Vejle(カレン ヴィット バイレ)の作品です.彼女が創作活動をするときはいつも音楽を聴いているそうです(切り絵の展示は2016年9月まで).
お城内は造りがちょっと複雑で...行ったり来たりしちゃいました.
こんな風に行き止まりもあるので,疲れている時はなおさらがっかりします.
階段を上り下りも多く,マルメ博物館の見学は疲れました.館内マップでは0階(エントランス)との表示ですが,2階からつながる階段で行かなくてはならない部屋もあります.RPGゲームのお城を探索しているみたいです.
刑務所の中を黒猫と一緒に探検する展示でした.
昔の砲台も展示ルームとして使われています.
マルメ城や近隣地域の歴史に関する展示でした.スウェーデンとデンマークの間でスコーネ地域をめぐる戦いが行われていた17世紀ごろ,この砲台は重要な役割を担っていたそうです.
1500年代以降の家具とアートが展示されているコーナーです.
バロック,ロココなどテーマごとに展示されていました.
広く膨大な展示物のあるマルメ博物館の見どころはS:t Petri Kyrka(聖ペトロ教会)に置かれていたオルガンです.
1531年に制作されたものだそうです.確か...2階の南側(エントラントランスとは逆)の奥の部屋にあったと思います.探してみてくださいね” オルガンの正面は目を引くフレスコ画(もしくはモザイク画)でおおわれています.その下にはピアノが7台ほど置かれていました!!
椅子があったので,ちょっと休憩です.反対側にあるオルガンを見逃さないようにしてください”
マルメ博物館内にあるMalmö Konstmuseum(Art Museum in Malmö)では16世紀以降における絵画の進展と家具作りの発展も見ることができます.
「あ!! なんかあるよ」仕掛けの施されたピアノのおもちゃがありました.
《ころ》「お金を入れられるみたい.入れたら動くかなぁ...」
《わん》「10SEKかぁ...やってみよう♪」
お金を入れてみると…手が上下に動き,シーという機械音とともにポンポロ,ポンポロと鳴りました.
「なんのメロディも無い…なんだこれ⁈」なんだか悲しい気持ちにさせてくれるおもちゃでした.
今度は王様ゆかりの品々がおかれている展示室です.
タペストリーもありました.
よーく見るといろんな情景がデザインされています.
1階と地下の展示
1階部分に位置する自然に関する展示です.剥製が展示されています.
「まさか...ここが動物園じゃないよね!?」
動物たちの剥製と一緒に,動物の皮が使われた身近な品々も展示されていました.
地下へと続く階段を下りると...
「あ!! 生き物がいる」
多くの魚がいるわけではありませんが,水槽がいくつも並ぶ水族館コーナーがありました! 改装され,水族館オープンしたのは2015年のことです.
水の底で静かに過ごすエビの横には...
エビの最終的な姿が展示されていました.
その上にはブラックタイガー(tiger shrimp)の養殖でマングローブが危機にさらされていると書かれていました.対策として提案されていたのは...ブラックタイガーを食べないこと.持続可能な漁業を推進するMSC(「海のエコラベル」付き製品)を選ぶことを提唱していました.
地下の展示室には魚だけではなくバッタや蛇というように爬虫類や昆虫も展示されていました.もちろん生きています.生きているから...
「どこにいるんだろう!?」自然なままの姿で展示されているので,探すのが大変だったりもします.
城や歴史,アートに関する展示は人がまばらでしたが,地下のはく製やミニ水族館のコーナーには子供連れがたくさんいました.マルメ博物館は19歳までは無料で入場できます.
Malmöhus Castle
1434年に建設されたルネッサンス様式の城塞が部分的に残っています.スカンジナビア諸国に残るルネッサンス様式の城(要塞)の中でもかなり古いといわれています.お城は16世紀に建てられたものだそうです.
マルメがデンマーク領だった建設当時(16世紀から17世紀頃),この城はデンマーク王室(King Christian III)の別荘として使われていたのだとか.
大がかりな再建が行われていますがマルメ城は16世紀当時の姿となっているそうです.
お堀に囲まれたマルメ城.入口への橋はひとつしかありません...
「まだかなぁ.」街中から来た場合,城の周りを半周くらい歩かなければたどり着きませんでした.写真の中央奥に映る赤茶色の丸い建物(Gun turret)の近くまで歩きます.
お濠を越える橋の正面に見えるのが16世紀のお城.
中庭を挟んで向こう側にある建物が博物館の入り口です.
16世紀の城と同じ赤煉瓦の外装ですが,1930年代に建てられたミュージアムの建物です.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
【今回の観光地】
Malmö Museer
Malmöhusvägen, Malmö
営業時間:
10:00-17:00(クリスマスなどに休館日があります).
公式URL:http://malmo.se/Kultur--fritid/Kultur--noje/Museer--utstallningar/Malmo-Museer/Sprak/In-English.html
スウェーデン
スカンジナビア半島の東側に位置するスウェーデン.北西部のノルウェーとの国境にはスカンジナビア山脈があります.国内には約9万もの湖沼が存在し,またストックホルム群島(Stockholms skärgård)には2万4千もの島々が点在するなど独特の地形を有しています.
国土は南北に細長く,国土の約14%は北極圏に位置し,夏至前後の1-2ヵ月は太陽が沈みません.北部の冬は7ヵ月にも及びます.一方,南部は北大西洋海流の影響を受けるため高緯度にもかかわらず比較的温和な気候です.人口の90%は南半分に居住しています.
1995年にEUへ加盟しましたが,通貨統合への参加は見合わせており,ユーロは導入していません.スウェーデンの中央銀行リクスバンク(Sveriges Riksbank)は,1668年に誕生した最古の中央銀行として知られています.
国名 | Kingdom of Sweden(スウェーデン王国) | |
人口 | 968万人 | |
面積 | 約45万平方キロメートル | |
言語 | スウェーデン語 | |
通貨 | スウェーデン・クローナ(SEK) | |
時間 | UTC+1(日本時間 -8時間,夏季は -7時間) |
二宮書店編集部(2016)「データブック オブ・ザ・ワールド 2016年版」二宮書店.
外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
新世紀シリーズ「スウェーデン」(ISBN 88-476-1805-3),Casa Editrice Bonechi.
在日スウェーデン大使館公認 観光情報サイト:http://letsgo-sweden.com/
guidebook sweden:http://www.guidebook-sweden.com/en
visitsweden:http://www.visitsweden.com/sweden/
The official visitor site of Malmö:http://www.malmotown.com/en/
Malmo.com:http://malmo.com/