【訪問日:2015年8月】
観光の時間です.
今日はラトビアの「Bauska(バウスカ)」近郊でお散歩です.
バウスカという町の近くに豪華な宮殿と美しい庭園があるルンダーレ宮殿があります.
宮殿にはいくつもの部屋があります.さらに宮殿の南側には広い広い庭園もあるので,じっくり見学したいのであれば1日がかりになってしまうと思います.庭園内にも宮殿内にもカフェがあるので,疲れたら休憩できます.
Rundāres pils(Rundāle Palace)
バウスカ近郊にある宮殿.10㎞くらい離れており,バウスカ市内と宮殿をむすぶバスも出ています.
バウスカ市内からルンダーレ宮殿へ車で向かう場合は,ムーサ川を渡ります.
田舎道を進むので,心配になりますが,ちゃんと看板も出ているので大丈夫です.
《ころ》「こんなところに宮殿なんてあるの⁉.車通りも少ないし,寂しい感じのところだよ.」
《わん》「あるんだよ! 立派な宮殿が.」ルンダーレ宮殿経験者の《わん》は気にせず,ずんずん進んでいきます.
生垣があるので,道路沿いからは見えませんが,駐車場に車を止め歩いていくと
《ころ》「わぁ‼ 本当にあった.すごい大きな宮殿だね”」
チケットオフィスは,建物の正面向かって左側にあります.ロの字型の建物内(中庭)に入るのではなく,左側面の城の外壁を歩いていきましょう.
さっきまで寂しい町だと思っていたのに...宮殿にはたくさんの観光客が来ていました.
《ころ》「こんなところまで,よく来るね~」
チケットオフィスの前には少し行列ができていました.
チケットの価格を確認しようとしたところ
《ころ》「あれ⁉ なんだか複雑になってる.前に来たときは,こういうコース設定はなかった気がする...」
ロングルート(6ユーロ),ショートルート(4ユーロ),ガーデン(4ユーロ),コンビチケット…となっていました.ロングルートと庭園を見る場合は9ユーロです.(見学料の詳細はhttp://rundale.net/en/information/prices/).
昔とは変わってしまいました.今となてっては観光客がたくさん集まる普通の観光地という感じで,入場料金も,入場体系(ルート)も‟観光地化”してしまっていました.ちょっと残念です.
【宮殿】
ビロン公(Ernests Johans Bīrons)の夏の宮殿として1768年に完成したルンダーレ宮殿.建築学的,美術的に優れたルンダーレ宮殿はラトビア国内で最も傑出した宮殿と言われています.イタリア人建築家ラストレッリ作(F.B.Rastrelli)のこの宮殿は「バルトのヴェルサイユ」とも言われています.
バロック様式の宮殿は,ロココ調インテリアなど贅をつくした内装が多くの人々を驚かせています.内装はイタリア人画家やドイツ人彫刻家が装飾を担当したそうです.
天井いっぱいに描かれたフレスコ画や惜しみなく使われた大理石,金箔をはった漆喰彫刻など贅沢な内装に見入ってしまいます.「白の広間」「黄金の広間」「バラの間」といったように,部屋ごとにテーマがあります.部屋ごとにガラッと雰囲気が変わるので,見学する人を飽きさせません.壁一面が赤色だったり,滝をイメージしたと言われる棚に陶器が置かれていたりと印象的な部屋ばかりです.
この宮殿を舞台に7月初めには国際的な中世音楽のフェスティバルが行われているそうです.
【庭園】
掲載されているポスターをカメラで撮ったものです.写真では手前側に写っているのが宮殿の南側に広がるフレンチスタイルの庭園です.ローズガーデンもあります.ローズガーデンは,フレンチガーデンよりも宮殿側に広がっています.ここだけでも1haくらいあるそうです.
この庭園は,宮殿と同じくラストレッリがデザインしました.美しく整えられた花壇,庭園の周りに流れる水路,庭園内のシアター,日本風な建物があるOriental Bosquetなど見どころがたくさんあります.
美しく整えられた生垣がどこまでも真っすぐ続く庭園.自分がその中にいると「あそこまで歩くのか...」と見ているだけで疲れてしまいます...花が咲き誇る時期にお散歩できれば,きっと楽しいと思います.
ルンダーレ宮殿を訪れた時に入ってくる場所は,庭園とは反対側.青屋根の宮殿の奥にある赤屋根の付近です.バス停のある通りは左側に写っていおり,斜めに通っている道路です.バス停のあたりに‟あしあと”を付けました.
ちょっと,寂しいバス停です.他に一緒に待っている人がいないと,本当にバスが来てくれるかどうか心配になります.
入場料金が高くなってしまった以外に,もうひとつ.昔とは変わった点に気が付きました.がやがやとたくさんの観光客が訪れていた点です.
前にお散歩したのは冬だったからかもしれませんが,観光客は少ししかおらず,静かで厳かな雰囲気のある宮殿でした.小さな田舎町(というイメージ)のバウスカ近くに,こんなに立派な宮殿があるなんて不思議だなぁ...と考えていたくらいです.
2015年にお散歩をすると,大きな駐車場や(小規模ですが)ホテルが整備されていました.
でも,昔とは変わらないところも.バス停の奥にある売店です.
《わん》「昔はここでお菓子を買ってバスを待ったんだよ.」と《わん》は懐かしそうに話していました.
詳しくは「欧州徒然草『ラトビア(5) - バウスカ郊外のルンダーレ宮殿』」 を見てください”
《ころ》「その店,営業してる⁉ なんか暗いよ.通り沿いには,新しいカフェ(持ち帰りのカフェ)もできてるし...」大丈夫.しっかり営業していますよ.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
【今回の観光地】
Rundāres pils
Rundāle district, Rundāle parish, Pilsrundāle, Rundāles pils, LV-3921
基本的な営業時間
(11月-4月)10:00-16:30
(5月)10:00-17:30
(6月-8月)10:00-18:30
(9月-10月)10:00-17:30
公式URL:: http://rundale.net/en/
【ルンダーレ宮殿へのアクセス】
バウスカ市内からバスが出ています.運賃は0.9ユーロです.下車するバス停は“Rundāles pils”です.
参考URL:http://rundale.net/en/information/accessibility/
(ラトビアでの運転)
速度制限 街中:50km/h,郊外:80km/h,主要高速道路:90km/hです.ヘッドライトは常に点灯させる必要があります.高速道路は無料です.
2014年夏に訪れた時は,特に東部において工事区間が多く移動に時間がかかりました.また,アスファルトではない道路も多くあります.
ラトビア
バルト三国の真ん中に位置する国で,エストニア,ロシア,ベラルーシ,リトアニアと国境を接しています.また西側はバルト海(リガ湾)に面しています.
1991年に旧ソ連から独立し,2004年にはエストニア,ラトビアとともにEU加盟しています.ラトビアは2014年にユーロを導入しました.
ハンザ同盟の都市として発展した地が多く,文化面ではドイツやポーランドの影響が大きいと言われています.公用語のラトビア語はバルト系言語で,リトアニア語と同じグループに属します.キリスト教徒の多くは福音ルーテル派でありエストニアと同じで,カトリックの多いリトアニアとは異なります.
国名 | Republic of Latvia(ラトビア共和国) | |
人口 | 215万人 | |
面積 | 約6.5万平方キロメートル | |
言語 | ラトビア語 | |
通貨 | ユーロ(2014年に導入) | |
時間 | UTC+2(日本時間 -7時間,夏季は -6時間) |
二宮書店編集部(2016)「データブック オブ・ザ・ワールド 2016年版」二宮書店.
外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
ラトビア政府観光局公式ポータル:http://ww3.latvia.travel/ja
Bauska old town society:http://www.bauskasvecpilseta.lv/all-news
Bauskas novada pašvaldība:http://www.tourism.bauska.lv/en/info