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ラトビア 「Daugavpils Fortress」の思ひで…

LV:ラトビア 観光

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 【訪問日:2015年8月】

 

観光の時間です.
今日はラトビアの「Daugavpils(ダウガフピルス)」でお散歩です.

 

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大きな川が流れる街,ダウガフピルスには要塞が残っています.ダウガフピルス要塞は街のシンボルです.
19世紀初頭に造られたダウガフピルス要塞は東ヨーロッパにおいて唯一オリジナルのままで残っている要塞であり,あまり手が加えられていない砦型要塞(bastion-type fortress)としては世界的に珍しいものなのだとか.

要塞を空から眺めると(地図上では),星や亀の甲羅の形を連想させます.ジグザグの砦は8ヵ所の出っ張った部分(稜堡)と6ヵ所の半月堡(ravelin),堀など城を守るための構造を見ることができます.五稜郭みたいです.
ダウガヴァ川を挟んだ反対側にも要塞があります.Bridgeheadは橋を渡るのを防衛する目的で作られたものです.昔は舟橋(pontoon bridge)が両要塞を結んでいたそうです.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain ダウガフピルス要塞の歴史

 

ダウガフピルス要塞は1810年から1878年にかけて建設されました.1万2000人もの人が交代制で働き続けたそうです.町の名前が変わるのに伴いDinaburg FortressやDvinsk Fortressと呼ばれていた時代もあります.

1812年のナポレオン戦争の際には帝政ロシア軍が陣を構えました.要塞は完成していたわけではありませんがナポレオン軍の攻撃を撃退したそうです.19世紀中ごろまでは帝政ロシアの重要な軍事拠点でしたが,次第に要塞としての重要性は無くなり,1897年には倉庫として利用されるようになったのだとか.

第一次世界大戦までロシア帝国陸軍の駐屯地でした.要塞は6000人の兵士を受け入れることができたそうです.1920年から1940年の間はラトビア軍の基地として機能していました.その後,ソビエト軍が定住し捕虜収容施設がつくられました.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain ダウガフピルス要塞

 

要塞の85%ほどが手を加えられずに残っていると言われています.といっても改装作業は施されており,ダウガフピルスの観光スポットとして注目を集めています.ここ数年だけでも3000万ユーロ以上が要塞の再建プロジェクトに費やされたのだとか.

改装後,かつてのWater Tower Buildingはインフォメーション(Daugavpils fortress Culture and information centre
となりました.

 

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要塞の歴史を知ることができると紹介されていましたが,この日はイベントがあるようで中には入れませんでした.でも地図をもらうことはできました.インフォメーションセンターの営業時間は基本的に10:00-17:00ですが,平日は12時から13時まで昼休みです.

Nicholas Gatesの再建は2014年に行われました.

 

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Bridgeheadに面している場所にあります.1824年から1827年にかけて作られたネオゴシックスタイルの門です.Nickolas Gateとwater towerにはゴシック様式が用いられていますが,その他の建物の外装はエンパイア・スタイル(Empire style)といって直線的なものなのだそうです.
ゲートの改装に伴い,正面にある鋳鉄製のオーナメントも新たに作られました.帝政ロシアの紋章(アレクサンダー1世の時代)をかたどっています.

築かれた城壁の上には,大きな大砲も残っています.

 

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要塞内には9つの大砲が残っているそうです.

ニコラス門へつながる木製の橋も再建されました.

 

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Daugavas通りからこの橋を渡って要塞内へ入ることができます.

もうひとつ,別の門を紹介します.Constantine Gateです.

 

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1820年から1822年に作られた門です.門を通ると,城壁の厚さが良く分かります.ここは車も出入りする門なので,注意してください”
昔は上部もあり,ちゃんとしたゲートだったようですが,1962年に要塞内にあった航空学校へ大きな機材を運ぶ必要があり壊したそうです.

 

かつての司令官の家(Commandant's house)は2012年の再建の後,ラトガレ州警察のオフィスとなっています.

 

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口径122㎜の2つの鋳鉄製の大砲は19世紀後半にメインエントランス前に置かれたそうです.

Commandant's houseの目の前にはfortress gardenがあります.要塞としての機能を果たしていたころは練兵所(parade ground)でした.公園になったのは19世紀後半のことです.現在ではイベントが行われたり,野外スケート場が設置されたりなど観光客や住民の憩いの場となっています.
公園内の中心には3つの大砲で作られた噴水があります.「今日は水が出ていないみたいだなぁ」

 

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噴水は1866年に作られ,その水は500メートルほど離れたwater tower から供給されていたそうです.現在のような大砲を用いた姿となったのは1912年のこと.ナポレオン軍との戦いに勝利した100周年を記念して作ったそうです.


要塞の内部は軍事都市として計画されたつくりになっています.中心部にある公園の周りに住居や行政関係の建物がブロックごとに並んでいたそうです. 

 

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要塞内には80ほどの建物があり,大通りには歴史的なイベントにちなんだ名前が付けられています. 通りが綺麗すぎるのにも違和感をおぼえましたが,廃墟ばかりの区画もありました.まるで時間が止まってしまった感じです.

 

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《ころ》「映画のセットみたいだねぇ」

要塞内には,なんと人が住んでいる区画もあります.18の建物が住宅となっているそうです.

 

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《ころ》「あ‼ 犬がいる」

 

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《わん》「繋がれていないし,近づいたらダメだよぉ‼!」

 

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ちょっと強そうな犬が走ってきたらどうしよう...と怖かったです.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 要塞内のミュージアム

 

Military Arsenal Buildingは改装され,M.Rothko Art Centreとなっています.要塞内でも大きく綺麗な建物なので,とても印象的です.

 

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Mark Rothko(マーク・ロスコ)はダウガフピルス生まれの有名な抽象表現画家です.彼は1903年にDvinsk(現ダウガフピルス)で生まれ,第一次世界大戦が始まるころ,家族とともにアメリカへ渡りました.彼の作品はグッゲンハイム美術館やメトロポリタン美術館にも展示されているようです.

入館料が結構高かったので...
《わん》「今回は遠慮しよう.」
マーク・ロスコ氏についてもよく知らなかったので,今回は要塞の見学だけにしました.オリジナル作品が展示されているのは東欧でここだけとのこと.美術に興味がある人は訪れるべき場なのかもしれません.

アートセンターの近くにはカフェやレストランもありましたよ.

 

つぎはどこをお散歩しようかなぁ... 

 


【今回の観光地】

Daugavpils Fortress

5 Nikolaja Street, Daugavpils, LV-5401, Latvia

Daugavpils Fortressへはいつでも訪れることができます.観光に関して決まった時間はありませんし,入場料もありません.しかし,インフォメーションやショップ,マーク・ロスコのアートセンター,イベントには営業時間や入館料があるので注意してください.
ガイドツアーも行っています.詳細は以下のURLにアクセスしてください. 

参考URL: http://www.visitdaugavpils.lv/en/tourism/daugavpils-fortress

 

【ダウガフピルス要塞へのアクセス】
ダウガフピルス要塞内には駐車場があるので,車で行くことができます.ダウガヴァ川沿いの道Daugavas iela(P67)を進み,Mihaila ielaへと入ります. ダウガフピルスの中心街からもそれほど離れていないので,歩いていくこともできます.約3㎞.30分程度かかります.徒歩の場合はP67ではなく,Vienības ielaからCietokšņa ielaを経由する方がよいでしょう.なお,トラム3番やマイクロバス4番/13番が近くを通っているようです.

 

(ラトビアでの運転)

速度制限 街中:50km/h,郊外:80km/h,主要高速道路:90km/hです.ヘッドライトは常に点灯させる必要があります.高速道路は無料です.
2014年夏に訪れた時は,特に東部において工事区間が多く移動に時間がかかりました.アスファルトで舗装されていない道もあちこちにあります.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain ラトビア

 

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バルト三国の真ん中に位置する国で,エストニア,ロシア,ベラルーシ,リトアニアと国境を接しています.また西側はバルト海(リガ湾)に面しています.
1991年に旧ソ連から独立し,2004年にはエストニア,ラトビアとともにEU加盟しています.ラトビアは2014年にユーロを導入しました.
ハンザ同盟の都市として発展した地が多く,文化面ではドイツやポーランドの影響が大きいと言われています.公用語のラトビア語はバルト系言語で,リトアニア語と同じグループに属します.キリスト教徒の多くは福音ルーテル派でありエストニアと同じで,カトリックの多いリトアニアとは異なります.

 

国名 Republic of Latvia(ラトビア共和国)

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人口 215万人
面積 約6.5万平方キロメートル
言語 ラトビア語
通貨 ユーロ(2014年に導入)
時間 UTC+2(日本時間 -7時間,夏季は -6時間)

 

【参考ホームページ・参照文献】

二宮書店編集部(2016)「データブック オブ・ザ・ワールド 2016年版」二宮書店. 

外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html

ラトビア政府観光局公式ポータル:http://ww3.latvia.travel/ja

daugavpils:https://www.daugavpils.lv/

Daugavpils novada tūrisma informācijas centrs:http://www.visitdaugavpils.lv/en