【訪問日:2015年8月】
観光の時間です.
今日はリトアニアの「Vilnius(ヴィリニュス)」でお散歩です.
リトアニアの首都ヴィリニュス(VILNIUS)の旧市街は1994年にユネスコ世界遺産に登録されました.その旧市街はネリス(Neris)川とヴィリニャ(Vilnia)川の合流地点に位置しています.
今日はいつもとは違った視点からヴィリニュスの街を眺めることにしました.
ネリス川の遊覧船
遊覧船乗り場はリトアニア国立博物館(Lietuvos nacionalinis muziejus)の近くにあります.アルセナロ通り(Arsenalo gatvė)を渡ると目の前にネリス川が流れています.川沿いにはこんな看板が立っていました.
10時から20時まで1時間間隔で遊覧船が出ているようです.料金は8ユーロで,約1時間のクルーズとのことなので乗ってみます♪ もうすぐ出発時間なので船の前で待つことにしました.
「あの船で行くのかなぁ!?」
出発時間の00分は近づいていますが,観光客は集まってきません.お客さんだけではなく関係者もいません.《わん》と《ころ》だけです…
今日はお休みなのかなぁ.と考えていたら,おじさんがいました.船を管理しているようですが,小屋に入ったきり出てきませんでした.
「やっぱり,お休みなのかな...人集まらないし.」と《ころ》.「でも,もう少し待ってみよう」と《わん》が言ったので,待っていると,おねぇサンがやってきて「乗りたいの!?」と言いました.
「クルーズの時間なんだけど誰もいなくて...電話しなきゃダメなのかな!?」みたいな事を言っていたら,川の方にある小屋へ入っていきました.
おねぇサンは通りかかった親切な人ではなく,関係者だったようです.
少しすると,おねぇサンが出てきて,「クルーズ専用の船は6人以上集まらないと出ないけど,小さい舟でいいなら...」とのこと.
この舟のようです.
値段は同じ8ユーロなので,小舟を出してもらうことにしました.《わん》と《ころ》の貸切りクルーズです♪
舟を運転してくれたのは,おじさんの方です.解説も何もなく舟は進んでいきます.右の写真の,右奥に写っているのが6人以上集まると出航する,通常サイズの遊覧船です.
少し進むと右側に川の合流地点が見えました.
今,進んでいるネリス川よりも細く,カヌーに乗っている人も見えます.この川はヴィリニャ川かな!?
小舟は視界が低く,土手の向こう側の景色が見えにくいこともありますが,まぁいいか.《ころ》はのんびりと景色を楽しみました.風を切って進む小舟は寒かったですが,日差しはポカポカでした.
「あれ!! 橋の下に何かある!!」
ネリス川の上にかかる橋の下に銀色の球体がぶら下がっています...
おじさんに「あれは何ですか!?」と聞いたら「英語話せない.」との返答.話すのが面倒だから「英語わかんない」って英語で答えているのかと思いましたが,いろいろ説明されても《ころ》は聞き取れないので,まぁいいか♪ と思い,ゆっくり景色を楽しむことにしました.たぶん芸術品でしょう!
のんびり,ゆっくり進む船からは土手の景色がよく見えます.釣りをしている人,散歩をする犬と飼い主,壁の落書き,ただ座っている人...草むらの中に人がいたりもしました.
不思議な球体のぶら下がる橋を通り過ぎたところでUターンです.今度は旧市街を左手に見ながらネリス川を進みます.
ネリス川は旧市街と新市街を分ける川です.
進行方向右手には,マンションやオフィスビルなど新しいデザインの建物が見えます.新市街の街並みは教会や大聖堂が集まる旧市街とは全然違う景色です.
あれ!? また橋の下に何かある...
橋の下には,また不思議なものが...これは舟に乗るか土手を歩かないと気がつかない景色です.これらはアート作品のようです.
【SIGNS OF VILNIUS】
これらの作品は,リトアニア独立20周年を記念した「Signs of Vilnius」プロジェクトで創られたものです.このプロジェクトはネリス川を中心に取り組まれています.歴史の流れ・時の流れを体現するかのような川の流れは芸術的思案にふさわしいようです.
ということで,ネリス川の橋の下には6つのステンレス作品が取り付けられています.
The Royal Apple (the Žirmūnai bridge)
The Chain (the Žaliasis bridge)
The Ray-Spear (the Baltasis bridge)
The Ring (the Geležinio vilko bridge)
The Ship-Crescent (The Žvėrynas bridge)
The Spiral of Time (the Liubartas bridge)
ヴィリニュスの歴史的文化遺産と対照して,スチールの作品が持つ象徴はリトアニアの歴史と過去・現在・未来の一体化における新しい解釈を提供しているそうです.
おさんぽわんこが最初に見た作品は『The Royal Apple』です.
Žirmūnai bridgeに取り付けられています.うーん,あんまりおいしそうではないかなぁ.
次に見つけた作品は『The Chain』.
the Žaliasis bridgeに取り付けられています.船に乗ると,こんなに近くで作品を見ることができます.どちらの作品も風が吹くと揺れます.落ちないかちょっと心配です.
そしてもうひとつ.
橋を歩くだけだったら,ポールには気がついても下に突き出ているということには気がつかないと思います.ポールの長さは20mもあるそうです.この作品は『The Ray-Spear』.the Baltasis bridgeにあります.《わん》「3つの中でどれが一番良かった?」 《ころ》「りんごっぽいやつ.」 《ころ》はいつも食べることがで頭がいっぱいです.
SIGNS OF VILNIUS:http://vilniauszenklai.skulpturusodas.lt/
The Ray-Spearのある橋を過ぎたところで折り返します.
土手には文字が描かれていました.
写真では分かりにくいですが,「as tave myliu」の文字が書かれていました.《わん》が一生懸命写真を撮っていると,無口なおじさんが,あれはリトアニア語で「I LOVE YOU」だと教えてくれました.
ゲディミナス城やゲディミナスの塔(GEDIMINAS’ TOWER OF THE UPPER CASTLE)へと続くリフトが見えてきました.このリフトなら70mほどの丘を35秒で上ってくれます.博物館でもあるゲディミナス塔からはヴィリニュスの景色を楽しむことができます.
舟の到着地点は乗り場と同じ場所です.
ネリス川のボートツアーはヴィリニュスの姿をゆっくりと眺めることができます.有名な教会や博物館をめぐる観光とは異なりますが,こんなお散歩も良いなと思いました.さっそく,《りん》にメールしなきゃ.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
【今回の観光地】
Regular Boat Tours
参考URL
【Vilniusへのアクセス】
(リトアニアでの運転)
速度制限は,街中:50km/h,郊外:90km/h,主要高速道路:110km/hです.ヘッドライトは常に点灯させる必要があります.高速道路は無料です.高速道路にはバス停が設けられていたり,Uターンレーンがあったり,側道を人が歩いていたりするので運転には注意しましょう.
リトアニア
バルト三国の1つでラトビア,ベラルーシ,ポーランド,ロシア(カリーニングラード)と国境を接しています.バルト海をはさんだ西側にはスウェーデンがあります. 1940年に旧ソ連邦に編入され,1990年ソ連からの独立宣言を議会で採択しました.2004年にはエストニア,ラトビアとともにEU加盟しています.リトアニアが2015年1月にユーロを導入したことで,バルト三国すべてでユーロが流通することとなりました. 公用語のリトアニア語はバルト系言語で,ラトビア語と同じグループに属します.宗教は主にカトリックで,文化面はポーランドの影響が大きいと言われています.
国名 | Republic of Lithuania(リトアニア共和国) | |
人口 | 291.6万人 | |
面積 | 約6.5万平方キロメートル | |
言語 | リトアニア語 | |
通貨 | ユーロ(2015年に導入) | |
時間 | UTC+2(日本時間 -7時間,夏季は -6時間) |
二宮書店編集部(2015)『データブック オブ・ザ・ワールド 2015年版』二宮書店.
R.パクニース出版社(2006)『ヴィリニュスとトラカイ』ガイドブック(9986-830-76-1).
外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
Vilnius Tourist Information:http://www.vilnius-tourism.lt/en/