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リトアニア 「LIETUVOS LIAUDIES BUITIES MUZIEJUS(リトアニア民族生活博物館)」の思ひで…

LT:リトアニア 博物館・美術館

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 【訪問日:2015年8月】

 

博物館の時間です.
今日はリトアニアの「Rumšiškės(ルムシシュケス)」でお散歩です.

 

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RumšiškėsはKaunas(カウナス)から20kmほど東に位置しており,リトアニア民族生活博物館という野外博物館があります.

 

お散歩した当時の入場料は大人2.9ユーロでした.広い園内を車でまわる(約9ユーロ)こともできますが,駐車スペースが限られており結局歩くことになりそうなので,車は専用駐車場に止め,徒歩で見学することにしました.駐車料金は1.5ユーロです.

チケットの裏に簡単な地図が書いてありますが,地図付きのパンフレット(0.5ユーロ)も販売していましたよ.

 

  f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain LIETUVOS LIAUDIES BUITIES MUZIEJUS(open air museum of Lithuania)

 

リトアニアの全土が集まっているという野外博物館.リトアニアの各地域の伝統的な町並みが展示されており,主に18世紀後半から19世紀前半の農村の暮らしが再現されています.

 

リトアニアは行政区画として10の郡に分かれていますが,言語などの文化的視点からは5つの地域(地方)に分けられています.リトアニア「リトアニアのジャガイモ料理」の思ひで…ではリトアニアの伝統料理にも地域差があったことを紹介しました.

1966年にできたこの野外博物館にある木造建築物はリトアニア各地域(Zemaitija,Aukstaitija,Dzukija,Suvalkija,Lithuania Minor)から移築されたものなのだとか.約140の建物があり,内装も再現されています.さらに88000点近くの展示物があるそうです.ヨーロッパでも最大級の野外博物館「リトアニア民族生活博物館」の広さは195ha.敷地内には丘や森もあり,展示物を見て歩き回るルートは7kmに及びます...もちろん,もっと短いコースを選択することもできますが,広すぎです.

 

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次の村に行くまでこんな感じに道が続いています...園内マップや説明は公式ホームページで見ることができます.

 

  f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain ズーキヤ(Dzūkija)

 

最初に訪れたのはズーキヤ地方を再現した区画.ズーキヤ(Dzūkija)はリトアニア南東部の地域です.深い森や砂地という自然条件のため農業が発展することはなかったそうですが,森の産物であるベリーやキノコが特産品なのだとか.

 

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写真の右下に写っているように,どの地域を再現しているのか看板も出ていました.ズーキヤ地域を再現した区画だけでも15程の建物があるのだとか...
もう疲れました.

 

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これは《わん》《ころ》ではありませんよ.野外博物館にお散歩に来ていた犬たちです.秋田犬か柴犬かよく分かりませんでした.この犬たちとは野外博物館で何度かすれ違いました.広い広い園内を3時間以上お散歩していたんだと思います.

 

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建物内には家具が置かれているだけではなく絵や写真が飾られるなど生活感が出ています.
野外博物館では夏の間に限り,パンを焼いたり伝統衣装を着ている人がいたりします.彼らはお客さんに町の説明などをしてくれます.


玩具作りをしているおじさんに出会いました.「ちょっと寄って行きなさい.」なにかな~.

 

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馬の蹄鉄のようなものを利用して“知恵の輪”みたいなおもちゃを作っています.実際に遊んでみることができます.「知恵の輪に挑戦してみる?」といわれ,「簡単だよ~」と《ころ》.でもやってみると意外に大変で,簡単に取れるはずの知恵の輪をもう一段回複雑にしてしまい,おじさんを困らせてしまいました.でも,記念撮影をしてもらいました♪

 

  f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain アウクシュタイティヤ(Aukštaitija)

 

リトアニア北東部に位置する地域です.アウクシュタイティヤ地域の東の方には湖が点在しています.Molėtai(モレタイ)などの町にはヴィリニュスに住む人の夏の別荘があったりするのだとか.
アウクシュタイティヤ地域は文化的地域としては最も大きな面積を有しており,リトアニア北東部のほとんどを占めています.地域の中でもUtenaやBiržaiなど地区により特徴があるようで,野外博物館ではそれぞれの住居や生活環境を再現しています.

Kersey Felting Workshopです.

 

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カージー織りの作業小屋です.お散歩をしたときは金網が取り付けられていて内部の様子を見ることはできませんでした.

アウクシュタイティヤの北部の家は,敷地が柵で囲われたタイプもあるようです.

 

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花が植えられている庭もあり,家の窓からもその光景を眺めることができます.ハーブや薬草が植えられている場所もありました.

伝統的な家や道具を紹介してくれるおばちゃんに出会いました.

 

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左の写真は石臼です.石臼をひく体験も出来ました!! 取っ手の部分は長い棒でできていて固定されていますが,やはり重たく,ゴリゴリと音を立てながら少しずつ粉が出てきます.粉を挽くのは時間のかかる作業です.おばちゃんによると石臼挽きは子供や女の仕事とのこと.男は外での仕事をしていたのだとか.おばちゃんとも記念撮影です♪

 

  f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain スヴァルキヤ(Suvalkija,Sūduva)

 

リトアニアの南西部,ネムナス川の南に位置する地域です.スヴァルキヤは商業的農業が最も早くから行われていた地域なのだそうです.
建物はほとんど写っていませんが...スヴァルキヤ地域でよく見られるオイルハウスとその脇にあった機械です.

 

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Šakiai地区で20世紀初めに建てられた建築物です.麻の種からオイルを絞っていたそうです.

こんな装置も見つけました.

 

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円形の装置の部分に4頭の馬を使い,動かしていたそうです.この装置の先端は建物内へと延びており,屋根や壁で囲われた作業場で小麦の脱穀をしていた...と言っていた気がします.穀物をしまっておく役割を果たす倉庫もありました.その建物は日本の高床式倉庫のように地面から離れた(少し高い)位置に床がありました.

スヴァルキヤ地域の展示区画にも,家の造りや地域の伝統を教えてくれるおばちゃんがいました.この建物は2世帯住宅だけれども,出入り口は別々に設けられているのだとか.

 

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さらには各世帯で食べ物も別々にしていたのだとか.食費はそれぞれの家族で別会計ということですね.昔の暮らしにしては“新しい”スタイルの2世帯住宅です”

説明好きなおばちゃんは,次から次へと建物を移動し,お話をしてくれます.

 

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これらの箱には小麦などをしまっていたのだとか.リトアニアの伝統的模様の箱だと説明してくれました.
家にはゲストハウスがあったり,結婚式の前夜を再現した部屋があったり,暖炉のそばで眠る習慣があったなどなど,おばちゃんはいろいろと楽しそうに説明してくれるのですが...リトアニア語混じりのなまりの強い英語なので英語が苦手な《ころ》はほとんど聞き取れませんでした.ちなみに,野外博物館のあたりは宿代が安いのだとか.


あ!! ヤギがいる♪ 

 

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ヤギさんとこんにちは♪ ヤギは自由な感じで飼育されており,草を食べながら広い敷地内を群れで移動していました.

 

  f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain ジェマイティヤ(Žemaitija)

 

サモギティア(Samogitia)とも呼ばれる,リトアニア北西部に位置する地域です.ジェマイティヤ地域の建物は,他の地域の建物と比べて部屋数が多いようです.

 

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豊かな農家の家は12部屋くらいあり,寝室が2つあるだけではなく玄関ポーチやミルクパントリーなども整備されています.

 

  f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 小リトアニア(Mažoji Lietuva)

 

リトアニア沿海部に位置するのが小リトアニア地域です.小リトアニアについてはリトアニア「クライペダ旧市街のミュージアム」の思ひで…もご参照ください.

小リトアニア地域は沼地の氾濫が良い土壌を作り,野菜が良く育ったそうです.野外博物館では沼地でジャガイモを育てていた家族の家が移築されています.


小リトアニア地域を再現した区画の近くにはカウナス湾が広がっています.ちょっと怖い注意書きが添えられた見晴台もあります.10人までって…少なくない!? と《わん》は心配になりました.

 

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恐ろしい構造ですが上ってみることにしました.階段の数は75段...蜘蛛の巣だらけで誰も上っていないことが伝わってきます.上ってもたいして良い景色ではありません. 残念.展望台がもうちょっと高かったらよかったのに.

 

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誰も上らない理由が分かりました.景色よりも何よりも,見晴らし台がグラグラ,フワフワしていて落ちそうな感じでした.ちなみに,バルト諸国には下がよく見え,結構揺れるタイプの展望台がたくさんありました.

カウナス湾へとつながる道は砂浜になっていて,歩くのが大変です.

 

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屋根つきのベンチがあったので...ちょっと休憩です.広大な敷地の野外博物館ですが,カフェや自動販売機のような施設はほとんど見かけませんでした.それぞれの村には昔の家が移築されていますが,食べ物や飲み物の販売はしていません.野外博物館の敷地の真ん中に位置する“TOWN”にはカフェがありケーキや飲み物を売っていました.

 

  f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain TOWN

 

19世紀末から20世紀前半のリトアニアの小さな町を再現した区画です.特定の地域を再現した場所ではありません.

 

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石畳のマーケットスクエアを中心に周りには何件もの建物があります.宿屋や教会,商人の家小学校などが建っています.琥珀細工や木工細工,金物屋さんもあるようです.

 

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お散歩をした時は,全ての建物に入れるわけではありませんでした.静かな感じの“町”でしたが,営業しているお店(建物)もありました. 

 

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ここでは手編みのカゴを販売していました.カゴの作成もしており,葦のような繊維質の植物を水で濡らして編んでいました.小さいカゴ,大きなカゴ,壁にかけるタイプのカゴと種類も豊富でした.価格は7ユーロから30ユーロくらいです.町のマーケットで買うよりも安いと思います.
あまり大きいものを買っても日本へ持ち帰るのが大変なのですが...ついつい買ってしまいました.飛行機では機内持ち込みの手荷物として持って帰りました.ほかのお客さんもピクニックバッグのような可愛いカゴを購入していましたよ.


「リトアニア民族生活博物館」は敷地が広大なせいか...2匹の犬以外の観光客とあまり会いませんでした.農耕具,鍛冶屋の工場,毛織物の道具である縮充機など当時の生活や仕事の様子を知ることがでます.家屋は移築されているものが多いので,生き生きとした町並みを見ることができます.
各ポイントにいるおじさん,おばさんの説明を聞かなくても4時間ぐらいかかってしまう野外博物館です.それぞれの地域の特色を詳しく知りたい人は,ゆっくり話を聞きながら見学したら楽しいかもしれません.4月にはイースター,6月のSt johan's day,7月のライ麦の収穫を祝う祭りなど,毎年15ほどのイベントが開催されています.

 

つぎはどこをお散歩しようかなぁ... 

 


 

【今回の観光地】

リトアニア野外博物館(LIETUVOS LIAUDIES BUITIES MUZIEJUS)

L. Lekavičiaus g. 2, LT-56337 Rumšiškės,Kaišiadorių r.

展示物を十分に見ることができるのは夏季だけです.5月から9月は10:00-18:00.10月半ばから4月は,“公園”として野外博物館を訪れることができるようです.
開館している曜日や時間は公式ホームホームページから確認してください.

公式URL:http://www.llbm.lt/eng/

 

【野外博物館へのアクセス】

カウナスから25km程離れています.カウナスから行く場合はA1(E85)をヴィリニュス(Vilnius)方面へ行き,途中でRumšiškės方面(道路番号188)へ入ります.ヴィリニュスからだと1時間かからないくらいです.観光地を示す茶色の看板「LIETUVOS LIAUDIES BUITIES muz.」2kmという標識も出ています.賑やかな感じの道ではないので...ちょっと心配になりますが,矢印通りに行くと最終的に野外博物館の駐車場にたどり着きます.

公式ホームページで紹介されていましたが,もっとも便利な方法は自家用車で行くことです.最寄りのバス停(Rumšiškės)からメインエントランスまでは1.8 km,電車の駅(Pravieniškės)からは6kmだそうです.もうひとつ,カウナスから舟でアクセスするという方法もありますが,電話で問い合わせる必要があるようです.

 

(リトアニアでの運転)

速度制限は,街中:50km/h,郊外:90km/h,主要高速道路:110km/hです.ヘッドライトは常に点灯させる必要があります.高速道路は無料です.高速道路にはバス停が設けられていたり,Uターンレーンがあったり,側道を人が歩いていたりするので運転には注意しましょう.

(リトアニアの営業時間の表示)
リトアニアでは曜日にローマ数字を当てはめ営業時間を表示している店があります.Iが表すのは月曜日です.例えば「I-V, 8-22」と表示されていたら「月曜日から金曜日の8:00-22:00」という意味です.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain リトアニア

 

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バルト三国の1つでラトビア,ベラルーシ,ポーランド,ロシア(カリーニングラード)と国境を接しています.バルト海をはさんだ西側にはスウェーデンがあります. 1940年に旧ソ連邦に編入され,1990年ソ連からの独立宣言を議会で採択しました.2004年にはエストニア,ラトビアとともにEU加盟しています.リトアニアが2015年1月にユーロを導入したことで,バルト三国すべてでユーロが流通することとなりました. 公用語のリトアニア語はバルト系言語で,ラトビア語と同じグループに属します.宗教は主にカトリックで,文化面はポーランドの影響が大きいと言われています.

 

国名 Republic of Lithuania(リトアニア共和国)

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人口 291.6万人
面積 約6.5万平方キロメートル
言語 リトアニア語
通貨 ユーロ(2015年に導入)
時間 UTC+2(日本時間 -7時間,夏季は -6時間)

 

【参考ホームページ・参照文献】

二宮書店編集部(2015)『データブック オブ・ザ・ワールド 2015年版』二宮書店.

Danguolė Kandrotienė (2015)「Lithuania 100 places to visit」TERRA PUBLICA(978-9955-652-99-1).

 

外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html

DTACリトアニア観光情報局:http://www.dtac.jp/baltic_eeurope/lithuania/

True Lithuania:http://www.truelithuania.com/