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デンマーク 「デン・ガムレ・ビュ(Den Gamle By)」の思ひで…

DK:デンマーク 博物館・美術館

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 【訪問日:2016年8月】


博物館の時間です.
今日はデンマークの「Aarhus(オーフス,古いスペルではÅrhus)」でお散歩です.

 

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Den Gamle Byとはデンマーク語で旧市街(Old Town)を意味する言葉です.
オーフスにある人気観光スポット,デン・ガムレ・ビュ(Den Gamle By)という旧市街野外博物館をお散歩しました.オーフスカテドラルのある町の中心部からは1.5㎞くらい離れています.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain Den Gamle By(The Old Town Museum)

 

デンマークを代表する野外博物館.デンマーク各地から移築された,民家や商家,木造の家など75軒近く集められています.ミュージアムの中にミュージアムがある(Museums in the museum)という展示規模が膨大すぎる野外博物館です...(敷地内のミュージアムは無料で見学できます).
「The Toy Museum」には1800年代後半から1900年代中頃のおもちゃ,約5000のコレクションが並んでいます.1600年代のおもちゃもあるそうです.展示室は2フロアーありブリキの兵隊,ドイツ製の汽車,お人形など本当にたくさんのおもちゃが並んでいます.

 

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貴重なのは展示物だけではありません.このおもちゃ博物館となっている建物は1650年ごろにNæstved(ネストヴェズ)で建てられたものだそうです.現在は18世紀ごろの様式となっており,野外博物館で再建されたのは1981年のことです.


広い敷地内は,3つの時代に分けられています.エントランスを背に,右奥に広がるのは1974年以降の暮らし,その左隣の区分が1927年くらいからの暮らし,左部分(敷地の2/3分くらいを占めるのが)1700年代と1800年代の町並みです.当時の町そのものが再現されており,工場や雑貨屋で働く人などもがみられ,“生きている”旧市街をお散歩できるのです.

カフェや(当時を再現した)パン屋さんやお菓子屋さんなどもありますが,食べ物の持ち込みも許可されています.8月下旬にお散歩した時,入場料は大人135 DKKでした.季節によって金額が異なります.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 1974年以降の暮らし

 

1973年に(EUの前身組織のひとつ)EECに加盟したデンマーク.1970年代後半は経済成長の後,豊かさを手に入れた時代です.

 

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雑貨屋さんも再現されていました.街並みが再現されているだけではなく,旧市街にある建物の多くは中に入ることができます.
建物内はこんな感じ.

 

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その時代の内装品で飾られてます.部屋はいくつもあり,シングルマザーAnnaliseとその息子の部屋,年金生活のJensen夫婦の家,Kolding(コリング)という町にあった婦人科病院など様々な場面や生活の様子が再現されています.実際に使われていた家具などもあるようです.“2016年のデンマークに住むある家族の部屋”が再現された場所には,プレイステーション4と液晶テレビもありました.
キッチンの調味料が使いかけだったり,テレビがついていたり,ソファで寝ているおじいさんは新聞を持ったままだったり,洗面台にはコップと歯ブラシ,タオルが掛けてあったり...と本当に生活している人がいそうな雰囲気です.

 

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人々の生活していた家だけではなくて薬局や幼稚園,ジャズバーも再現されていました.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 1920年代の暮らし

 

1920年代の暮らしを再現したエリアには,電気の街灯や電話線が張り巡らされています.これらは工業化がもたらした暮らしの変化です.

 

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平らな石で舗装された路地も1900年代初頭の特徴なのだそうです.歩行者のための歩道も整備されています.

電話交換局を見つけました.中に入ってみると,いくつものケーブルがつながる機械と編み物をするおばちゃん.

 

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英語で「電話してみる!?」と話しかけてくれました.隣の部屋にある電話を取ると,おばちゃんがスタンバイしている交換局へつながります.昔は,一度交換局にかけ,そこの係りの人に「〇〇番にお願いします」といって電話をつないでもらっていました.もちろん現在は自動化されています.

 

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「どこにかけますか!??」と言われたので,《ころ》はとっさに「1番へお願いします」と応えました.おばちゃんは交換台を操作してくれます.電話をつないでいるような通信音が聞こえました.隣の部屋で待っていた《わん》にちゃんとつながりました!

次にやってきた観光客.交換局のおばちゃんに言われた通り電話を取っていましたが「どこにかけますか!?→I don't know(わかりません)」みたいなやり取りをしており,あまり楽しめていないようでした.確かに番号が分からないですよね.

電話は,1920年代から一般的な通信手段になったそうですよ.小規模な交換局は,雑貨店などのショップの副業として営まれていることが多かったそうです.
交換局の入る建物(Havbogade House)には住居部分とショップ(Schou's Soaphouse)もありました.1700年代中ごろにユラン半島南部のSønderborg(セナボー)で建てられたもので,1978年にデン・ガムレ・ビュで再建されました.1927年当時の暮らしが再現された住居内には電話やガスオーブンがありました.


“昔の”ミュージアムへ入ることもできます.1920年代後半,主要な町には博物館が設けられていたそうです.

 

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当時の博物館を再現した館内には展示物も並んでいます.照明は暗くて解説がほとんどないといった特徴があります.


デン・ガムレ・ビュのSøndergadeにある本屋さんと金物屋さん.本屋さんの内装は,リーベの近くの町Røddingに実在していた本屋さんのものです.

 

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当時の本屋さんでは,本や雑誌だけではなく文具や写真用品も販売されていたのだとか.ここで《わん》はデン・ガムレ・ビュの写真入り解説ブックとポストカードを買いました♪ Ironmonger (金物屋)でも買い物ができます.木製の泡だて器やブラシといったキッチン雑貨,ガラス製の入れ物もありました.

 

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カウンターにいるおじいさんの前には歴史を感じるレジが置いてあり,1920年代でお買い物をしているような体験ができます.かわいいけれど,どれもちょっと高い雑貨たちは現在のデンマークのお金(DKK)で購入できます!

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 1900年以前の街並み

 

1700年代,1800年代の町並みは,野外博物館デン・ガムレ・ビュでもっとも広い部分を占めています.敷地の2/3程度あり,デンマーク各地から集められた歴史的な建物が並んでいます.


ここまでの観光ですでに疲れた《わん》.「デン・ガムレ・ビュのメインはこの部分なのかな!? 古い時代から観光すればよかったのかなぁ...」デコボコの石畳の道が疲れた足に響きます.つらいのは,建物の多くに入ることができ内部も見学できることです(充実した展示は素晴らしいのですが...).しかも複数階あることも...「あれ!? ここも入れる...」って感じで見学に時間がかかります.ドアがあったらとりあえず押すか引くかしてみましょう! 博物館がたくさん集まっている感じです.当時の家具で飾られている内部は「一軒,一軒じっくり見学したい」と紹介されています.その気持ちも分かりますが,終わりません.そんなことをしていたら,昔の時代から出ることができなくなります.
とりあえず,見学を続けます.

 

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馬車が走り,牧師が町を歩き,アヒルを連れた農民が通る町の中.広場(Torvet)の写真です.デン・ガムレ・ビュでは目で見るだけではなく,音や香りからも“昔”を感じることができます.さらに味も体験できます.
《ころ》「パン屋さんだ!」

 

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1885年ころのパン屋さんが再現されており,当時のレシピに基づいて作ったペストリーやパンを販売しています.狭い店内は大混雑でしたが,《ころ》は頑張って注文しました!

 

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チョコレートでコーティングされたハート形の菓子パンを買いました.バターたっぷりのリッチな味ではありません… 昔ながらのデンマーク伝統の味なのかなぁ!?
さらに運が良ければこんな体験もできます! Merchant's houseでお仕事をするメイドさんがいれば,彼女が作っている食べ物を味見させてくれるのだとか...

 

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運がよかった!?《わん》と《ころ》.キッチンに残された食べ物にはハエが寄ってきており,ちょっと嫌だったけれど,鍋からよそってくれたばかりの食べ物なので,ハエは近づいていないと信じ,食べてみることにしました.ハムと豆みたいなのが入っています.(じゃがいもが溶けてドロドロになった雰囲気の)ポテッとしたシチューです.しょっぱかったです.すごくしょっぱかったです.

 

再現されているのは住居だけではありません.大工,靴屋,服の仕立て屋さん,時計職人など職人さんの仕事場を見ることができます.
メイドのおねぇさんは本物ですが,こちらは人形.

 

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たぶん絵具を作っている場面です.花崗岩の板の上で天然顔料に亜麻仁油を注いで絵具を作っていたそうです.


3時間くらいお散歩をした《わん》と《ころ》.これでも速足で周り,じっくり展示物を見たわけではありません.たぶん中に入っていない建物もあります.《わん》は「とおっても広かったよぉ」と日本の《りん》に報告.
《りん》「スウェーデンのルンドでお散歩した「ルンドの歴史博物館(Kulturen)」よりも広かったかなぁ?」 《ころ》「とんでもなく広かった…でもいろいろ見られてお得だったかも」

しかし《りん》は知っています.デンマークには城内だけでなくたくさんの博物館がセットになっているお城があることを…

オーフスの野外博物館,デンガムレビュは建物内の展示物だけではなく歴史的な建物の造りやお店の前に掲げられている職業を表す看板,植えられている植物,住居内の家具,本や新聞などの小物…などなど見どころだらけの野外博物館です. オーフスに行ったら必ず訪れましょ~.

 

つぎはどこをお散歩しようかなぁ... 

  


【今回の観光地】

Den Gamle By

Viborgvej 2, 8000 Aarhus C

営業時間:夏は10:00-18:00.詳細は公式ホームページでご確認ください.

公式URL:http://www.dengamleby.dk/engelsk/the-old-town/

 

【デンガムレビュへのアクセス】

欧州自動車道路E45号線を利用します.デン・ガムレ・ビュに近づくと高速道路沿いにこんな看板が.

 

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主要観光地が近くにある場合は,茶色の看板が出ています.
デンマークの高速道路の出口には番号がついており,46から50の出口からならどこからでもデン・ガムレ・ビュへ行くことができます.今回は47の出口を利用しました.観光スポットなので看板があると思いましたが...47出口を出てからデン・ガムレ・ビュまで標識なし.あったかもしれませんが,目立つものではありませんでした.

お散歩をしたのは8月下旬.オープン直後に到着したのですが,最も近い駐車場はほぼ満車でした.《わん》「2ヵ所だけ空いててよかったぁ.」最も近いといっても奥行きのある駐車場なので,エントランスまでは距離がありました...早い時間に行きましょう!


周辺の駐車場情報:http://www.dengamleby.dk/engelsk/the-old-town/practical/parking/

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain デンマーク

 

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ヨーロッパ大陸の北部に位置する国で,ドイツと陸続きのユラン(ユトランド)半島,フュン島,シェラン島,スウェーデン南部を挟んで西側に位置するボーンホルム島といった主要な島に加え,450程の島からなる国です.童話作家アンデルセンが生まれた町,オーデンセはフュン島にあります.また,アイスランドの東に位置するフェロー諸島やグリーンランドはデンマーク領です.

世界中で親しまれている玩具レゴ(LEGO)はデンマーク生まれのブロック玩具です.レゴグループは2030年までに石油を使わない素材への全面切り替えを表明しています.企業だけではなく,デンマークは環境対策先進国として様々な対策を行っています.例えば風力発電が大規模に導入されており,(2015年末時点で)516基もの洋上風力発電風車が設置されています.

2000年の国民投票でユーロ参加を否決しており,独自通貨デンマーク・クローネを(DKK)使っていますが,DKKをユーロにペッグさせ,対ユーロ変動幅を一定幅に維持しているため,ユーロとの為替レートが大きく変動する事はありません.

 

国名 Kingdom of Denmark(デンマーク王国)

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人口 570万人
面積 約約4.3万平方キロメートル
言語 デンマーク語
通貨 デンマーク・クローネ(DKK)
時間 UTC+1(日本時間 -8時間,夏季は -7時間)

 

 

【参考ホームページ・参照文献】

川野祐司(2016)「ヨーロッパ経済とユーロ」文眞堂.
TROJABORGS FORLAG「デンマーク-ある王国-」(ISBN 87-89868-60-9).

外務省:http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html

 

Denmark.dk:http://denmark.dk/en/quick-facts/map-of-denmark/svendborg/

VisitDenmark:http://www.visitdenmark.com/denmark/tourist-frontpage

Aarhus kommune:http://www.aarhus.dk/da/omkommunen/english.aspx

VisitAarhus:http://www.visitaarhus.com/ln-int/denmark/tourist-in-aarhus